やっぱり僕は歌が好き 第八楽章「悪口を言っちゃおう委員会発足」
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よって今日の成績を収めております。“天才”とは天から与えられた生まれ持っての才能であって、努力なくても良い成績を得られる者の事を指します。私の事を評するのであれば『魔技高校一の秀才』と言って頂きたいですわ」
「し、失礼しました……」
「あともう一点!」
まだ何かあるの?
「『美』を忘れてもらっては困ります。魔技高校一の秀才“美”少女リューナですわ!」
結構言うわね、この娘も。
まぁ陛下の御血筋という事を鑑みれば当然か。
「さて……私がお手伝いするのは良いとしても、何が如何なってるのか教えて頂かない事には何も出来ませんわね」
やっと今回の本題が動き出し始めた事で、ピエに視線が一斉に集まる。
アンタが責任者なんだから、説明をするのもアンタなのよ。
「えーとですねぇ……かくかくしかじかで……」
・
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「……なるほどね。まだ何も進んでないのね」
「はい……その通りですぅ」
「でもピエッサさんが責任者なのだから、方向性だけでも貴女が決めないと……」
「方向性?」
「そうよ。ポップスミュージック?って言うのの知識がまだ半人前だとしても、この場の誰よりも一番知識があるのはピエッサさんなのだから、屋台骨みたいな方向性を示してこそ、私達もアイデアを出し合えるってモンでしょ?」
「う〜ん……それなんだけど曲だけなら何とかなっても、歌詞の方は卒業式に合わせなきゃならないから、凄く難しいのよ。だからね、美術学部の皆さんに、先に卒業をテーマにした美術品を作ってもらって、それに沿った歌詞を作れば……って考えてるんだけど」
「それ良いかも。私達もテーマに合った絵を描けば良いだけだから、楽よね……ね、エウカもラッセンもそう思うよね?」
委員会活動の時は無口気味だったピクトルさんが、急に喋る様になってきた。本当にあの男に惚れてるのか?
「ダメね、それは」
だがきつめの口調でダメ出しをするリューナ嬢。
何が気に入らない……って、当然か。
「ピエッサさん、貴女は自らポップスミュージック制作にはまだ力量不足と言ってたわよね」
「は、はい……」
「そんな人に、既に歌詞の決まってしまってる楽曲を作れるかしら?」
「……た、確かに」
「それよりも自由にストーリーを作り作詞をした方が未熟者には楽なんじゃないかしら? そして出来上がった歌詞に沿って肉付けする様に絵を描いてもらった方が上手くいくと思うのよ」
「うぅぅぅぅ……私、作曲家であって作詞は不得手なのよぉ……(泣)」
「埒が明かないわね。もういっその事、作詞作曲は外注に出すべきじゃない?」
「え、マリーちゃんに頼むのぉ!?」
「その
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