西ゼムリア通商会議〜インターバル・前篇〜
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支援部隊の指揮官は”死人返し”ベアトリクス大佐との事だ。それと”第四”には”紅毛”の息女であるフィオナ嬢も同行していて、連合軍は”第四”からそのフィオナ嬢の”保護”を嘆願され、その嘆願に応じた連合軍はフィオナ嬢の身柄をヴァイスラントに委ねた為、フィオナ嬢は現在ヴァイスラントが保護している。」
「ちなみに投降してきた情報局の指揮官は局長であるサイモン局長で、更に情報局はサイモン局長の独断によってクルトさんとオリエさんの件で”反逆罪”の容疑をかけられて逮捕され、カレル離宮に幽閉されていたマテウス子爵閣下を救出して事情を説明してハーケン平原まで同行してもらった後、ヴァイスラントにマテウス子爵閣下を預けたとの事ですわ。」
「幽閉されていた父上は情報局に救出された上ヴァイスラントに預けられ、ナイトハルトも第四機甲師団から離反し、連合軍に投降する部隊の指揮官を………という事はナイトハルトも連合軍に投降したのですか。」
「それにベアトリクス教官も投降してくれた上、フィオナさんも無事でよかったわ………」
オーレリア将軍の話を聞いたミュラーは驚いた後僅かに安堵の表情を浮かべ、サラは安堵の表情で呟いた。
「姉さんがナイトハルト教官達に同行していて無事なのは安心しましたけど………やっぱり、父さんは帝都に残ったままなんですね……それなら、どうして父さんを慕っていたナイトハルト教官が父さんの下を離れて投降してきたんだろう……?」
「エリオット………」
「それにしてもこのタイミングで一部とはいえ、宰相閣下達現帝国政府の指揮下にいた”第四”どころか、宰相閣下に忠誠を誓っていた情報局まで現帝国政府から離反して連合軍に投降してきたのは、やはり先日の”大戦”の結果を知り、もはや現帝国政府に勝ち目はないと悟ったからなんでしょうか……?」
一方微かな希望が砕かれた事によって辛そうな表情で顔を俯かせているエリオットをガイウスが心配そうな表情で見つめている中、レーグニッツ知事は困惑の表情で疑問を口にした。
「私もそうだと考えているが……ただ、帝都から離れているアルトリザスの後方支援部隊はともかく、帝都の防衛についていたナイトハルト君達の離反もそうだが、宰相殿に忠誠を誓っていた情報局の離反を宰相殿やクレイグ将軍が許してしまった事には”違和感”を感じているんだよね……」
「しかも連中からしたら”反逆者”を出した”ヴァンダール”の当主もだけどエリオットの姉――――――軍の上層部の血縁者まで連れ出されたのに、それを許してしまうなんて幾ら何でもおかしいわよ。」
「その……ミルディーヌさん。兄上や知事閣下の疑問の件、実際はどうなんですか?」
レーグニッツ知事の推測に同意したオリヴァルト皇子が考え込んでいる中セリーヌは目を細めて自身の疑問を口に
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