西ゼムリア通商会議〜インターバル・前篇〜
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に所属している軍人達の家族に支払わなければならない”見舞金”や”遺族年金”です。」
「あ…………」
「確かにそっちも大問題ですね。先日の大戦だけでも戦死した正規軍の軍人達は約30万人と莫大な戦死者数に膨れ上がっているのですから。」
「”遺族年金”は軍位によって金額も変わるけど、そもそも数が数だから遺族年金だけでも国家予算レベルの金額が必要になるかもしれないよね〜。」
「戦争で家族を失ったにも関わらず、その失った家族に見舞金や遺族年金が支払われなければ、当然その件に反感を抱いた国民達が暴動を起こす可能性は十分に考えられるな……」
オリヴァルト皇子の質問に答えたレーグニッツ知事の答えを聞いたトワは呆けた声を出して辛そうな表情を浮かべ、サラは複雑そうな表情で呟き、ミリアムは静かな表情で呟き、ラウラは重々しい様子を纏って推測を口にした。
「知事閣下はその二つの大問題の対策の為の予算も含めて復興にはミラで換算するとどのくらいの金額が必要である事もそうですが、復興に必要な年数はどのくらいだと考えられているのですか?」
「そうだね………復興に必要な金額はミラで換算するとすれば毎年8兆――――――できれば、10兆ミラは確保したいし、完全復興には4,5年は必要だと考えているよ。」
「ええっ!?復興に必要な金額は毎年8〜10兆ミラで、完全復興には4,5年は必要という事は……!」
「メンフィルによる支援金の限界額もそうだけど、メンフィルが予定している”保護期間”ともほぼ一致しているわね。」
「おいおいおい!まさかとは思うがメンフィルはそこまで計算して、あの賠償内容を考えたんじゃないだろうな……!?」
「……完全復興後のエレボニアの税収の推測までできているのだから、その可能性は十分に考えられるな。」
アンゼリカの質問に答えたレーグニッツ知事の答えを聞いてある事に気づいたその場にいる全員が血相を変えている中エマは信じられない表情で声を上げ、セリーヌは目を細めて呟き、疲れた表情で声を上げたクロウの推測にユーシスは複雑そうな表情で答えた。
「―――――両殿下、少しよろしいでしょうか。」
するとその時護衛の為に客室の扉の前でミュラーと共に待機していたアルゼイド子爵が部屋に入ってきてオリヴァルト皇子達に声をかけた。
「何だい、子爵閣下。」
「今ミルディーヌ公女殿下がこちらを訪れて両殿下達と知事閣下、そしてアンゼリカ嬢との”交渉”を行いたいとの事です。」
「え……ミルディーヌさんが僕達に”交渉”をですか?」
「しかも交渉する相手は殿下達だけでなく、私も含まれているとはね……」
「皇太子殿下達との”交渉”は多分今回の戦争でのヴァイスラントによる”エレボニアへの貢献
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