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八条学園騒動記
第六百七十三話 腐れ外道の顔その十一

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「あいつ位だとな」
「そうよね」
「ブラウベルグなんてな」
 それこそというのだ。
「歴史上最低最悪のな」
「悪人よね」
「どんな悪事もやったんだぞ」
 連合ではそう言われているがほぼ全て事実無根である。
「贅沢三昧でな」
「平民を虐げて」
「そうした仕組みを築いてな」
 その様にしてというのだ。
「搾取の限りを尽くして」
「領主としてもね」
「平民を虐げて」
 これは事実は違う、ブラウベルグも領地の行政だけでなく立法や司法は領民に任せていて自身はサインをするだけだった。
「それでだ」
「搾取をしてね」
「機嫌が悪いとな」
「殺したり虐待したり」
「そんなことをしていた」
「遊びで人を殺したのよね」
「何十人もな」
 それこそというのだ。
「ベリヤみたいにな」
「あのド屑ね」
「屑に屑を掛けて屑で割ったみたいな奴だな」
「そうよね」
「エウロパ貴族は全員ベリヤだ」
 この人間ではなかったとさえ言われる輩の様にというのだ。
「屑ばかりだがな」
「ブラベルグになるとね」
「ベリヤみたいと言ったがな」
「ベリヤ以上みたいね」
「まさにな」
 連合で言われていることではだ。
「人類史上最悪のだ」
「悪人よね」
「殺した人間の数はサハラでいたな」
「ああ、何か何十億も殺した」
「国民の四割を殺したな」
「凄い独裁者いたわね」
「そいつの方が上だがな」
 二人共その独裁者の名前は知らない、連合ではサハラへの関心は殆どないからである。最近もそれは変わらない。
「しかしな」
「それでもよね」
「ブラウベルグはな」
「人類史上最悪の悪人よね」
「そいつレベルか」
「そうかもね」 
 ラビニアはフックに真面目な顔で答えた。
「若しかしたら」
「そうだとしたら放置出来ないな」
「そうでしょ」
「ブラウベルグは遊びでな」
「人を殺してね」
「拷問を楽しんでな」
「しかも権力を使って」
 ラビニアも言う、連合で言われていることを。
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