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レーヴァティン
第二百六十三話 全ての話を整えその十五

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「ベリヤ若しくはそうした奴はな」
「処刑するたいな」
「そうする、外道に情けは不要だ」
 一切というのだ。
「だからな」
「そうするたいな」
「そうする、ベリヤもしなかった様な拷問ではなくな」
 英雄は拷問は厳しく禁じている、そうしたものでの自白は証拠とはならないことを知っているからだ。
 だが、だ。英雄はこう言うのだった。
「拷問的処刑でだ」
「嬲り殺しにするたいな」
「人の命を弄ぶ外道を嬲り殺して何が悪い」
 英雄は迷うことなく言い切った。
「それこそだ」
「報いを与えるたいな」
「そうだ、だからな」
「嬲り殺しにするたいな」
「この世に生まれて来たことを後悔させてやる」
 英雄はこうも言い切った。
「ベリヤの様な屑がいればな」
「用いるどころかたいな」
「そうする、泣き叫ぼうがだ」 
 ベリヤが死ぬ間際にした様にだ、兎角主義主張よりも己のことだけを考える極めて利己的な輩だったらしい。
「俺は屑には容赦しないからな」
「これまでもそうだったたいな」
「そうだったな」
「弱い者いじめをしていた屑の両手両足を断ち切ったたい」
「いいことをした」
 これが英雄の認識である。
「外道な罪を犯したならだ」
「それ位の報いはたいな」
「当然だ、お前等も反対しなかったな」
「する筈がなかとよ」 
 笑ってだ、香織は答えた。
「当然だからたい」
「屑を法に照らしたうえでその様に処刑することはな」
「当然たい、悪人が裁かれてこそたい」
「世の中は治まるものだ」
「悪人が許されるとたい」
「世は乱れる」
「だからたい」
 それ故にというのだ。
「あんたがそうしてもたい」
「お前達は止めないな」
「実際判決は普通にたい」
「死罪を出しているな」
 幕府の死罪は打ち首や磔では済まない、鋸引きや火炙り、蓑踊りや四肢切断、凌遅刑罰等でそうしている。
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