第七十話 尊敬と軽蔑その十
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「お母さん達に言えない時はね」
「お坊さんにお話すればいいのね」
「咲がそうしたいなら教会に行ってね」
「キリスト教のよね」
「ここではね」
「そうしてなのね」
「言ってもいいから」
「一人で抱え込むことはないのね」
「そうしたら」
一人で抱え込んだらというのだ。
「よくないわ」
「そうなのね」
「だからね」
「言うことね」
「言えば」
誰かにというのだ。
「そうしたらね」
「それだけなのね」
「心が助かるし」
「心が助かるなら」
「こんないいことはないから」
「そうなのね」
「そうよ、心の傷は身体の傷より厄介だから」
そうしたものだからだというのだ。
「治さないといけないのよ」
「身体の傷よりも」
「そう、だからそうした人達にもお話をして」
そしてというのだ。
「信仰もね」
「持ったらいいのね」
「そうよ」
こう言うのだった。
「悪いことじゃないのよ」
「何か神様信じてたら馬鹿にする人いるけれど」
「そんなの信じてるのかってよね」
「そうした人もいるけれど」
それでもというのだ。
「無神論者でね」
「多くない?そうした人達って」
「あんた達位だとね」
「それならなの」
「そう、子供でね」
それでというのだ。
「成長していくにつれてね」
「神様を信じる様になるの」
「色々なことがあってね」
「そうなのね」
「お母さんだってそうよ」
母もというのだ。
「やっぱりね」
「色々とあったの」
「生きていてね、その中でね」
「神様信じる様になったの」
「仏教だと仏様だけれどね」
日本では神仏と言い同じものとして考えられているが厳密に言うとやはり違う、宗教が違うとそうなるものだ。
「信仰があるってことではね」
「同じなのね」
「そう、それでね」
咲にさらに話した。
「お母さんもはじめはよ」
「神様も仏様も信じてなかったの」
「そうよ、それがね」
「変わったのね」
「そうよ、生きていてね」
そうしてというのだ。
「その経験の中でね」
「神様仏様を信じる様になったの」
「その存在を感じてね」
「そうなのね」
「あんたもこれからね」
「色々とあって」
「それでね」
そのうえでというのだ。
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