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オズのボームさん
第四幕その十

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「そんなものね」
「そうよね、けれどね」
「それがなのよね」
「やってみると面白いのよね」
「実際にね」
「面白さの原点があるんだね」
 ジャックはこう言いました。
「要するに」
「そうだね、だから面白いんだよ」
 木挽きの馬も応えます。
「ファミコンのゲームは」
「色々なソフトがあるけれどね」
「面白いものが多いんだよ」
「そうだよね」
「しかしボームさん上手だね」
 ハンクはボームさんのプレイを観て言いました。
「すいすいクリアしていってるよ」
「敵のーー避け方がーー上手ーーです」
 チクタクもプレイを観て言います。
「見切ってーーいますーーね」
「ゲームは好きだしね」
 ボームさんはプレイを続けつつ答えました。
「このゲームも随分やってきているし」
「それでなんだ」
「お上手ーーなんーーですーーね」
「そうだよ、このままプレイしてって」
 そうしてというのです。
「ハイスコアを更新しようかな」
「いや、オズの国のゲームは電源切っても得点残るしね」
「どんなゲームもセーブとコンテニュー出来るからね」
「終わったところから自由にはじめられるし」
「そこもいいよね」 
 臆病ライオンと腹ペコタイガーもお話します。
「本当にね」
「何かとね」
「そこは外の世界と違うみたいだね」
 ボームさんは言いました。
「ファミコンの最初の頃は」
「あっ、何か復活の呪文とかあったらしいね」
「パスワードとかね」
「それを入力してセーブしたところからプレイする」
「そうだったらしいわね」
「ファミコンの頃は」
「それすらなくてね」
 ファミコンの最初の頃はというのです。
「外の世界は大変だったらしいね」
「一々最初からで」
「電源落としたら得点の記録も消えて」
「それで、ですね」
「ファミコンの最初の頃は大変だったんですね」
「そうしたものだったから」
「けれどオズの国ではだよ」 
 外の世界とは違ってというのです、このことも含めて。
「そこも違うよ、そして今のハードもね」
「外の世界より凄いんですね」
「科学に加えて魔法もあるから」
「外の世界のハードより充実していて」
「楽しめて」
「そしてバックアップもしっかりしているんですね」
「格闘ゲームの必殺技も楽に出せたしね」
 外の世界のものよりです。
「ナビゲーションがあっておかしなことになりそうだったら注意してくれるし」
「それは凄いですね」
「必殺技って出しにくい技多いですし」
「コントローラー一回転させて出すとか」
「二回転の技もあって」
「出しにくい技もありますね」
「それがもう楽になんだ」
 どんなコマンド入力の技でもというのです。
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