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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
誰の為の試練?
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<ランシール>

一時の休養を終え、アッサラームを出港したアルル一行は進路を南へ取り、アリアハン大陸より西の海域にあるランシールへと向かう。
アリアハン大陸の1/3ほどしかない面積の島…
島の中央にある『地球のへそ』と呼ばれる洞窟を囲うように絶壁が切り立っており、その東側に位置するランシールの町を抜けなければ、中に進入する事は出来ない変わった地形になっている。
そして此処では特殊な試練が待ち受けており、それに挑戦する事でブルーオーブを入手する事が出来ると言うのが、カンダタとモニカの情報である。


「此処で試練を受けるのかぁ………」
町の裏という表現が当て嵌まる場所に、一際威圧感を醸しだし佇む大きな神殿…
その神殿を外から眺め、リュカがウンザリした声で呟いた。
「やだなぁ…僕、試練とか試験とかテストとかって嫌いなんだよねぇ…」
「………だからって、此処で眺めていても意味ないでしょ!ホラ…入りますよリュカさん!」
渋るリュカの手を引き、アルルが最後の鍵で入口を開け進んで行く。


神殿内は何ら仕切もなく広大で、奥に扉が1つあるだけ…
その扉の前で1人の神官がアルル達を待っており、近付くや話しかけてきた。
「よくぞ参られた旅の方。此処は勇者の持つ勇気を試す試練の場…この扉を抜け『地球のへそ』と呼ばれる洞窟に1人で赴き、真の勇者として勇気を証明してもらいたい」
「え、1人で!?…な、何故1人で行かなければならないのですか!?」
試練の内容に驚き、思わず強い口調で神官に質問するティミー!

「先程も言いましたが、勇気を試す試練です。1人でやりぬける勇気があるかを、神は見定めたいのです」
「うわぁ!出たよ…『神様が言うから1人で行け』ってか!」
神官の言葉を聞き、リュカがあからさまに悪意と軽蔑を込めた口調で言い放つ。

「………何と言われようと、神が決めた試練です!1人で行く勇気のない者に、世界が救えるとは思えません!勇気が無いのなら、この試練を受けるのはお止しなさい!」
「何だ?お前の言う神ってのは、バラモス贔屓なのか!?世界を救う為にバラモスを討伐する勇者の妨げにしかならない事をやる神!バラモス様ラブじゃねーか!」
「な!か、神を冒涜する事は許しませんよ!取り消しなさい!」
「ぶさけんなバーカ!冒涜してんのはお前だ!お前が『簡単にバラモスを倒しちゃダメって、神様が言ってたんですぅー』って言ってるようなもんだ!」
今にもリュカに襲いかかりそうな雰囲気の神官…
尤もこの神官如きでは、リュカにデコピン1発でKOだろうが…

「止めてください!」
睨み合うリュカと神官を宥めるように叫ぶアルル。
「私は勇者です!この試練を受け、完遂して見せます!私は勇者アルルですから!」
リュカと神官の間に割り込み、力
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