第六十九話 恋愛について考えだしてその十三
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「決して振り向きませんでした」
「出ているだけだったんですね」
「そこまで人が離れてもです」
「やっぱり自分だけで」
「暫く居座っていました」
「物凄いですね」
「それが極端ですが」
それでもというのだ。
「自分しかない人です」
「そうはなりたくないですね」
「普通の人はそう思います」
「やっぱりそうですね」
「そうした人を見て」
「反面教師にしてですね」
「生きていくことです、こうした人になりたくないと思われるなら」
それならというのだ。
「その人をよく見ることです」
「ああはなるまいと見るんですね」
「そうしてです」
「実際にならないことですね」
「あの女性議員の人も」
「絶対にああはなりたくないですね」
「そうですね、その人もそうであり」
そしてというのだ。
「元総理も然りですね」
「全くですね、絶対にです」
咲はまさにと答えた。
「ああした人になりたくないです」
「幾ら立場があっても」
「最低ですからね」
「あの様な人を見てそう思うことも大切なのです」
速水は神妙な顔のまま答えた。
「世の中残念ながらです」
「自分しかない人もいて」
「悪い人もいるので」
ここではこの二つは一緒になっていた、速水は自分の頭の中でそれを一緒にさせてそのうえで咲に話した。
「ですから」
「そうした人も見ることですね」
「そしてああはなるまいとです」
「思うことですね」
「左様です」
まさにというのだ。
「そして自分を磨くことです」
「反面教師を見ることもいいことですね」
「はい、それも人生の学問です」
「そうもなりますか」
「反面教師を見ることも」
このこともまた、というのだ。
「ですから」
「人生の学問であって」
「大事なことです、ただ」
「ただ?」
「それよりもお手本の人を見るべきですね」
ここでは優しく微笑んで述べた。
「反面教師よりも」
「正しい意味のお手本ですね」
「そうです、この人なら」
その様にというのだ。
「素直に思える素晴らしい人と出会い」
「その人を見てですか」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「お手本にする方がです」
「反面教師を見るよりもいいですか」
「私はそう思います。ですから小山さんも」
「素晴らしい人とお会いして」
「その人をご覧になって」
「お手本にすることですね」
「尊敬すると自然になります」
こう咲に話した。
「そのことも覚えておいて下さい」
「わかりました」
速水のその言葉に頷いた、そうしてだった。
咲は今はアルバイトをした、その中で働きかつ速水が言ったことを頭の中に留めていようと決意したのだった。
第六十九話 完
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