第五百十一話 グロンギとの死闘その六
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「堪える時はです」
「堪えていますか」
「アスタさんみたいに」
「あいつには負けられないからな」
レオポルドは笑って応えた。
「そう思うとな」
「焦れることもですか」
「出来ないからな」
アスタがそうして戦っているならというのだ。
「俺も堪える」
「そう思われるからです」
ヴィーナスもレオポルドに話した。
「堪えられているかと」
「そうなのか」
「アスタさんはライバルですね」
「永遠のな」
「ライバルに負けたくない」
「そう思ってか」
「自重されることも」
このことを覚えることもというのだ。
「いいと思います」
「戦いにはか」
「はい、本当に」
「自重しないとです」
クレア=ハーヴェイは一同を後方から砲撃で援護しつつ言った。
「いけない時が多いです」
「その通りです」
「人はそうした時が必ずあります」
クレアと共にいるリディ=スタインバーグとエリカ=キャンドルも言ってきた。三人一組となって攻撃を行っている。
「その時を知って戦う」
「それが出来ると大きいと思います」
「そうだな、俺も血の気は多いけれどな」
金属バットは戦いつつ言った。
「そうした時を覚えるとな」
「より強くなれますね」
「迂闊に飛び込んでも危ないだけだよ」
こうクレアに返した。
「本当にな」
「そうですね」
「ならレオポルドもな」
彼もというのだ。
「本当にな」
「自重を覚えてですね」
「よかったと思うぜ、ただアスタはな」
レオポルドがライバルと認めている彼はというのだ。
「結構な」
「前に出ますね」
如月唯人が応えた。
「よく」
「あいつはな」
「今もそうですね」
「向こう見ずなところが強くてな」
それでというのだ。
「まだな」
「迂闊でも前に出て」
「戦うな」
「そうですね」
「しかしそれがな」
アスタがそうしてというのだ。
「意外とな」
「いいですね」
「結果としてな」
「そうですね」
「結果オーライだけれどな」
それでもというのだ。
「そうなるからな」
「いいんですね」
「ああ、しかし意識して自重することもな」
今のレオポルドの様にというのだ。
「いいことだよ」
「俺のやり方もだな」
「どれがいいかじゃなくてな、俺も前に出る方だけれどな」
金属バットは自分のことも笑って話した。
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