第五百十一話 グロンギとの死闘その五
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「しかし起き上がってほっとした」
「実際に私も三途の川を見たが」
「そうだったか」
「うむ、これからは気をつける」
「こけるにしてもな」
「そうする」
「絶対にそうしろ、胸なぞ見せるものか」
鬼姫は強い声で言った。
「何か私はそうした路線だと思われている様だがな」
「その恰好なら仕方ないんじゃないかな」
上からハルトマンが言ってきた、バルクホルンと組んで戦っている。
「正直言ってね」
「駄目か、この服装は」
「だって水着か下着にしか見えないからね」
「私達も人のことは言えないがな」
バルクホルンはこの自覚はあった。
「しかしだ」
「それでもか」
「その恰好はな」
鬼姫のビキニとブラのそれというのだ。
「せめて桃子位でないとな」
「そう思われるよ」
「この服装が好きで鬼族の正装でもあるが」
「鬼族の女は露出が多いもの」
艶鬼も言ってきた、鞭を振るって敵を縦横に薙ぎ倒していくその姿はまさに女王のものに他ならなかった。
「いいと思うけれど」
「そうだな」
「けれどその路線と思われるよ」
ハルトマンは今度は二人に言った。
「そのことはどうしようもないよ」
「人のイメージだからか」
「どうしてもね」
このことはというのだ。
「だから考えた方がいいよ」
「そうなのか」
鬼姫は戦いながら呟いた、剣も使うが身体を動かす度にその胸が大きく動く。
「私は」
「どうしてもね」
ハルトマンは言いつつ戦う、桃配山での戦いは戦士達優勢であった。
だがグロンギ達は尽きない、それでだった。
金属バットは敵を数体まとめてスイングで吹き飛ばしてから呟いた。
「こりゃ三日は続くな」
「そうですね」
玉姫が応えた、隣にはヴィーナスがいる。
「この戦いも」
「そんな気配だな」
「一日では終わらないですね」
「そうだろうな」
「では今回も」
「ああ、我慢比べでもあるな」
金属バットは玉姫に真剣な顔で述べた。
「関ケ原でもな」
「そうですね」
「だったらな」
「はい、こちらはですね」
「我慢してやるさ」
「そうしましょう」
ヴィーナスも言ってきた。
「今回も」
「ああ、粘り強くな」
「俺の性分じゃないがそうしてやる」
レオポルドは燃え上がる顔で応えた。
「ここでもな」
「そう言いますけれどレオポルドさん結構」
玉姫はそのレイオポルドにも話した。
「堪えてますよ」
「そうか」
「はい、いつも」
「僕もそう思います」
如月唯人も同意だった。
「レオポルドさんは我慢する方です」
「血の気が多いと思っているがな」
「というか燃え上がっていますね」
「団がそうだしな」
「ですがそれでもです」
非常に熱い気性だがというのだ。
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