暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜ディル=リフィーナの宗教事情〜
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大量に購入したり、高値で購入する事でリベールの経済は飛躍的に上昇する事になるだろうから、むしろ”稼ぎ時”と思ってもらっても構わないぞ。」

「……………………………」

「……戦争による経済上昇等、”不戦条約”を提唱した我が国にとっては皮肉にも思える出来事ですが………それはともかく、メンフィル帝国は今回の戦争を遥かに超える異世界での大規模な宗教戦争に備える為に、賠償金の件を含めた賠償内容を定められた事は理解しました。―――――そして”ゼムリア大陸側での戦争は今回の戦争の件を最後にし、今後は2度とゼムリア大陸側での戦争を勃発させない事を望んでいる事”についても。」

ルーシー秘書官の疑問に答えたシルヴァン皇帝は静かな笑みを浮かべてリベール側を見つめ、シルヴァン皇帝の言葉を聞いたクローディア王太女が複雑そうな表情で黙り込んでいる中アリシア女王は静かな表情で呟いた。



「あ………」

「確かに話に聞く限りでは、メンフィル帝国は異世界での大規模な宗教戦争に備える為にも、普通に考えればゼムリア大陸側での戦争を起こす事は望まれないでしょうな……」

アリシア女王の推測を聞いたルーシー秘書官は呆けた声を出し、アルバート大公は真剣な表情で呟いた。

「しかし、よかったのか?メンフィルが本国側で大規模な宗教戦争に備えている事でこれ以上ゼムリア大陸側での戦争を起こす事を望んでいない話等、もし戦後のエレボニアが領土奪還を裏で目論んでいたらそちらにとっては”弱味”にもなった話だと思うが。」

「フッ、皇太子と知事が”誠意”を示した為、こちらも”誠意”を示したまでだ。―――――何せエレボニアは今回の戦争で我が国とクロスベルにそれぞれ併合されることになる領土の奪還をする事は決して望まず、今まで犯したエレボニアの所業に反省して我が国とクロスベルもそうだが、各国に対する信頼回復並びに友好関係を結ぶ事に専念する事を次代のエレボニア皇帝を含めたエレボニアの皇族と新政府の代表者が宣言したのだからな。―――――私の言っている事は何も間違っていないだろう、セドリック皇太子?」

「―――――はい。シルヴァン陛下の仰っている事には何の異論もありません。」

ヴァイスの問いかけに答えたシルヴァン皇帝は静かな笑みを浮かべてセドリックに問いかけ、対するセドリックは真剣な表情で答えた。

「結構。メンフィルとしてもリベールに対する配慮の意味でも、いつか必ず勃発する本国側での大規模な宗教戦争の件をこの場にいる皆に伝える事ができて何よりだ。」

「え…………それはどういう事でしょうか?」

「(シルヴァン陛下が仰ったリベールへの配慮は恐らく、”メンフィルは2度とゼムリア大陸側での戦争を勃発させる事を望んでいない”件でしょうが…………―――――!なるほど
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