暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜ディル=リフィーナの宗教事情〜
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とは思うがミルディーヌ君は”気づいていたのかい?”」

「ふふっ、ヴァイスラントと連合の協力体制を受け入れて頂くための交渉の時点では気づけませんでしたが、”灰獅子隊”の一員として活動している際にレボリューションに保管しているメンフィル帝国内についての資料のいくつかを拝見した事もそうですが、リィン将軍閣下達メンフィル帝国の”本国側”を知る灰獅子隊の部隊長の方々からメンフィル帝国内についてのある程度の情報や事情を伺ったりしたお陰で、”大戦”が起こる前の時点で”その可能性がある事”には気づいていましたわ。」

「ミルディーヌさんはそんなにも前から気づいていたのですか………」

真剣な表情を浮かべたオリヴァルト皇子の問いかけに苦笑した後意味ありげな笑みを浮かべて答えたミルディーヌ公女の答えを聞いたセドリックは驚きの表情で呟いた。

「シルヴァン陛下、『戦争自体はまだ勃発していない』と仰いましたが、貴国は件の宗教組織との宗教戦争はいつ勃発すると想定しているのでしょうか?」

「それについては早くても20年後くらいだと想定している。」

「え………話を伺った限りでは件の宗教組織は貴国の存在を一刻でも早く滅ぼしたいと考えているような印象に感じられたのですが、何故戦争の勃発はそんなにも遅い事を想定されているのでしょうか?」

アリシア女王の質問に答えたシルヴァン皇帝の答えを聞いて呆けた声を出したクローディア王太女は新たな疑問を訊ねた。



「件の宗教組織は数ある光陣営の宗教組織の中でも最も大規模かつ強大な宗教組織である事もそうだが、活動の一部として世界各地に騎士達を派遣しての治安維持を行っている。その為、奴等が我が国との戦争を”本気”で考えるならば各地に派遣した騎士達を呼び戻す事になるだろう。そうなれば、その為の引継ぎや後始末もする必要も出てくる上、他の光陣営の宗教組織や国家にメンフィルを滅ぼす為の連合を呼びかけるだろうから、それらを想定した上で出た想定は早くても20年後という訳だ。」

「ちょ、ちょっと待って下さい。メンフィル帝国と戦争をする為に他の宗教組織や国家に連合を呼びかける事を考えれば、メンフィル帝国も同じ事をするのでは……?」

シルヴァン皇帝の話を聞いてある事に気づいたルーシー秘書官は不安そうな表情で推測を口にした。

「当然だ。我が国と親交がある国家もそうだが、イーリュンやアーライナを含めた我が国での布教を行っている光陣営と闇陣営の宗教組織にも連合を持ちかける予定だ。―――――まあ、幾ら我が国と親交があるとはいえ、異世界であるゼムリア大陸にまで我が国の事情に巻き込むつもりは一切考えていない為、リベール王国は安心して構わな―――――いや、その時が来ればメンフィルがリベールが生産する様々な物資を通常の時と比べて
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