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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
西ゼムリア通商会議〜ディル=リフィーナの宗教事情〜
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織なのでしょうか?」

ルイーネの説明を聞いたルーシー秘書官は悲痛そうな表情を浮かべ、アルバート大公は真剣な表情で質問をした。



「勿論ですわ。イーリュン神殿は”光陣営”、アーライナ神殿は”闇陣営”にそれぞれ所属していますわ。」

「な………という事はまさか、ゼムリア大陸でもイーリュン神殿とアーライナ神殿、それぞれの信者や聖職者達が出会う事があれば争いが勃発するのでしょうか……!?」

セシリアの答えを聞いたレーグニッツ知事は絶句した後信じられない表情で訊ねた。

「”光陣営”と”闇陣営”に分かれているからといって、必ず争い合う関係になるという訳ではない。イーリュンは『女神イーリュンの愛は無限』を”教義”として説いている事からイーリュンの聖職者や信者は『如何なる理由でも生物を傷つけてはならず、また傷ついた者へは積極的な救済を施す』事を信条としている為イーリュンの聖職者や信者は例え相手が”闇陣営”の信者や関係者であろうと決して争う事はしない。また、アーライナ神殿の教義はアーライナが司る”混沌”というその名の通り”世界に混沌をもたらせる”と、聞いた限りでは危険な教義のように聞こえるが、実際は信者や聖職者自身が”混沌”をどう受け取るかだ。」

「”信者や聖職者自身が混沌をどう受け取るか”とはどういう事でしょうか?」

シルヴァン皇帝の説明を聞いてある部分が気になったルーシー秘書官は質問をした。



「言葉通りだ。争う事も”混沌”なら、争い合っていた関係―――――それこそ”光陣営”の信者や聖職者と和解し、共存する事も”混沌”だ。現にこのゼムリア大陸では”闇の聖女”としての知名度があるペテレーネは”聖女”と称えられる程、このゼムリア大陸では民達に慕われている人格者だろう?そのペテレーネがゼムリア大陸側のアーライナ神殿の総責任者の立場として”ペテレーネ自身の混沌の教義”―――――つまりは、我らメンフィルが理想としている”全ての種族との共存”を説いている。」

「要するに”光陣営”と”闇陣営”に分かれて争っているからといっても、実際はそれぞれの”教義”の関係で争わず、協力し合う事もあり、またメンフィルもゼムリア大陸を”ディル=リフィーナの宗教事情”に巻き込まないように、ディル=リフィーナの宗教組織の中でも比較的”穏健派”に分類される宗教組織をゼムリア大陸に進出させているという訳だ。」

「なるほど。異世界の宗教組織はまさに千差万別なのですな。」

シルヴァン皇帝の説明とシルヴァン皇帝の説明を簡潔にして答えたヴァイスの説明を聞いたアルバート大公は興味ありげな様子で呟いた。

「話を戻す。先程ヴァイスハイト皇帝が”穏健派”に分類されるディル=リフィーナの宗教組織がある事を口にしたが、当然その逆―――――”過激派
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