西ゼムリア通商会議〜ディル=リフィーナの宗教事情〜
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でもオズボーン宰相のように”大陸統一”を謳って世界各国に戦争を仕掛けようとしている国が存在しているのでしょうか?」
シルヴァン皇帝の説明を聞いたルーシー秘書官は信じられない表情で声を上げ、アルバート大公は真剣な表情で訊ねた。
「フッ、むしろそちらの方がまだマシな方だ。何せ我が国に大規模な戦争を仕掛けようとしているとある勢力とは、”宗教組織”なのだからな。」
「しゅ、宗教組織がメンフィル帝国相手に今回の戦争の規模を超える大規模な戦争を……!?」
「宗教組織は空の女神を崇める”七耀教会”のみしか存在しないゼムリア大陸と違い、異世界には複数の神々が存在し、更にそれらの神々を崇める宗教組織が多数存在するという話は耳にしましたが……一体何故、宗教組織がメンフィル帝国に戦争を仕掛けるのでしょうか?」
苦笑しながら答えたシルヴァン皇帝の答えを聞いたレーグニッツ知事は困惑し、静かな表情で呟いたアリシア女王は真剣な表情を浮かべてシルヴァン皇帝に問いかけた。
「それに関しては様々な理由はあるだろうが、最もな理由は恐らく”信仰”の為だろうな。」
「まあ、連中ならメンフィル帝国のような国は信仰の為にも一刻も早く滅ぼしたいと考えているだろうな。」
「?ヴァイスハイト陛下は何かご存知なのでしょうか?」
シルヴァン皇帝が答えた後納得した様子で呟いたヴァイスの答えを不思議に思ったルーシー秘書官はヴァイスに訊ねた。
「俺もそうだが、ギュランドロスやルイーネ達”六銃士”の出身はこのゼムリア大陸ではなく、ディル=リフィーナだ。その為、ディル=リフィーナの”宗教事情”もある程度把握しているからシルヴァン皇帝が口にしたメンフィル帝国に大規模な戦争を仕掛けるつもりでいる宗教組織にも心当たりがある。」
「なんと……ヴァイスハイト陛下達”六銃士”の出身は異世界だったのですか………」
「……それでその”異世界の宗教事情”とは一体どういった事情なのでしょうか?」
ヴァイスの話を聞いたアルバート大公が驚いている中、アリシア女王は話の続きを促した。
「ディル=リフィーナの宗教もそうですがそれぞれの宗教が崇める神々は”光陣営”と”闇陣営”に分かれている事で互いの関係は敵対関係にあります。―――――それこそ、時には”信仰の為に敵対している宗教の聖職者達もそうですが信者達を相手に殺し合う事もあります。”」
「異世界では神を崇める聖職者どころか信者まで、”信仰”の為に敵対している宗教の聖職者や信者と殺し合いをするなんて……」
「異世界の宗教組織と言えば、ゼムリア大陸にも進出している”イーリュン神殿”と”アーライナ神殿”がありますが……その二つの宗教組織も先程話に出た”光陣営”か”闇陣営”、どちらかに所属している宗教組
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