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リコリス・リコイル最終回を仮面ライダービルド最終回っぽくしてみた
リコリス・リコイル最終回を仮面ライダービルド最終回っぽくしてみた
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 延空木での真島によるテロ行為から1週間が経った。
 世間ではクルミもとい、ウォールナッツの活躍とラジアータの情報統制により一連の騒動は映画「リコリスリコイル」の大掛かりな撮影という事として認知されるようになった。

 私は、延空木事件での度重なる命令違反によりDA本部への復帰は叶わなかった。
 荷物の整理も終わったが、行く宛などない。
 喫茶リコリコは閉店し、これからどうしようかと軽く溜息を吐いた。

 錦木 千束の機械仕掛けの心臓はあの日、限界を迎えた。
 私、クルミ、ミズキの前で確かに千束の心臓は動きを止めた。
 その後、千束は何処かに連れていかれた。
 あの日の悲しみは一生忘れることは出来ないだろう。
 何時ぞや、誰かが私を「組んだ相手を皆病院送りにする味方殺し」と言っていた事を思い出した。
 本当にその通りになってしまったな、と俯く。

 私を相棒と呼んでくれた彼女の声も。
 仏頂面な私とは対照的なあの朗らかな笑顔も。
 私の隣で一緒に居てくれる心強い背中も。

 もうこの世の何処にも居ない。


「たーきな!」
 聞こえる筈のない声が聞こえた。
 いいや、あり得ない。幻聴だ。
 けれども私は声の聞こえた方向に首を向けた。

 そこに、彼女がいた。
 私を相棒と呼んでくれた声で。
 お日様のような眩しい笑顔で。
 そこに立っていた。

「千束......どうして?」
「いや〜、目が覚めたら身体中めっちゃ痛いし、なんか手術された跡あるし、リハビリ兼ねて先生にめっちゃ苛められるしで1週間外出できなかったんだよ〜」
「え......でもあの心臓は確かにーーー」
「なーにー?死んだと思ってたの〜?」
 千束が幽霊やお化けの手を模して顔を近付けた。
 その時、何を思ったのか、何時ぞやの時とは逆に私は千束を抱き上げていた。
「死んだと思ってましたよ!おかえりなさい!」
 普段なら人目も気にして絶対にしないこんな行動も、せずにはいられなかった。
 あぁ、彼女の事が私は大好きだったんだなぁと気付かされた。

 あの日、どうやら吉松シンジから人工心臓を取ることに成功していたらしい。
 それが誰によるものなのかは分からない。
 わざわざ千束を死んだように見せかけてまでする必要があったのだろうかと思う所はあったが、彼女の笑顔を見て、そんな事はどうでもよくなった。

「これからどうしますか?」
「うーん......どうせなら今まで出来なかった好きな事がしたいなぁ」
「好きな事......旅行とかですか?」
「いいねぇ、どうせなら海外行こう!ワイハ行くぞ、ワイハ!」
「ちょ......私たちじゃパスポート申請できないですよ!」
「うるせ〜!行くぞ〜!」
 この騒がしい相棒に
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