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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第128話:2人のパフォーマー
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立つのもやっとな様子の颯人に、ソラが最後の一撃を放とうと迫る。それに対し颯人は悪足掻きの様な一撃を放つが、当然の様に攻撃は空を切り無防備な姿を晒した。そこを見逃さずソラが剣を振り下ろし――――
「――――そこだ!!」
その直前、狙っていたかのような颯人の一撃が逆にソラを捉えた。
「うぐぁっ?! な、何……?」
「はぁ、はぁ……どうした? 鳩が豆鉄砲喰らったような顔してよ。俺の反撃を喰らった事がそんなに信じられないか?」
「ふん…………そんな破れかぶれのラッキーヒットで調子に……」
「なら試してみるか? ほら、来いよ」
挑発して指を自分に向けチョイチョイと動かす颯人に、ソラは身を震わせて突撃した。先程と変わらぬ攻撃。颯人が迎え撃つところまで何も変わらず、そしてやはり颯人の迎撃は何もない空間を斬るだけに終わった。
――今度こそ!!――
しかしまたしてもソラが一撃加える前に、颯人が割り込む様な一撃をお見舞いした。
「ぐぁぁっ!? な、何故? 君、僕の動きが見えてるのか?」
「あぁ……それ、アイソレーションだろ? クリスちゃんと透の話を聞いてピンときた」
アイソレーションとは色々な場で使われる言葉だが、この場合に限って言えばパントマイムなどのパフォーマンスで使われるものの事を指す。体の各部分を単独で動かす動きの事であり、プロのパントマイマーやストリートダンサーがこれを駆使するとあたかもそこに見えない壁が存在したり、前に向けて歩いているのに後ろに向かって進んでいるように見えるのだ。
ソラが駆使しているのも正にそれで、彼は戦いの中で相手の目を錯覚させることで攻撃や防御のタイミング・距離感を狂わせていたのである。透は特に動体視力が優れているので、ソラのアイソレーションはとても効果的に作用していた。
「まさか、僕の動きが見破られるなんてね……」
「俺を誰だか忘れたか? 奇跡の手品師の息子、明星 颯人だぞ。この程度のパフォーマンス位俺だって知ってる」
そう言いながら颯人はさも当然の様にムーンウォークでソラから距離を取った。
「さぁ、これでタネは割れたぜ。そろそろ決着といこうか」
〈チョーイイネ! キックストライク、サイコー!〉
「フフフッ、ハハハハッ!」
〈イエス! キックストライク! アンダスタンドゥ?〉
互いに武器を捨て、必殺の一撃を放つ。
「ハァァァァァァッ!!」
「ヤァァァァァァッ!!」
放たれた飛び蹴りがぶつかり合い、力が拮抗し激しい火花を上げる。だがそんな状態が長く続く訳も無く、行き場を失ったエネルギーは2人の間で弾け大きな爆発となって2人の体を吹き飛ばした。
「ぐあぁぁっ?!」
「がはぁぁっ!?」
吹き飛ばされ地面に叩き付け
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