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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉〜戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる?〜
第九十七話 20××年 5月3日
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言われたからしただけである。
「助かるよ、ありがとうな!」
「はい!」
ヤヨイちゃんが満面の笑みを浮かべる。
俺はヤヨイちゃんの手作り弁当をバッグに入れると自宅を出て、バイト先のスーパーに向かった。
更衣室ではまた鈴木君が着替えていた。
「おはよう!」
「お、おはようございます...高村さん、今日はなんか元気っすね」
「おう!今までは家事の都合で四時間しか働けなかったが、今日からはフルタイムだからな!」
「でも、四時間からフルタイムになったら家事とかどうするんですか?午前中は娘さん、学校ですよね?」
「ま、なんとかなるさ!あははははははははッ!」
「奥さんに逃げられたり、担当者に土下座強要されてた割には随分とポジティブですね」
「ああ、なんたって今日は娘が手作り弁当を作ってくれたんだぜ!」
「めずらしいですね、高村さんの娘さん」
「そうか?」
「そうですよ、女子高生ってふつう、父親に対して辛辣じゃないですか。正直ちょっと怖いです」
「怖い?」
「ええ、だって、奥さんが家出してからでしょう、血のつながっていない娘さんが高村さんに手作り弁当作ってくれたのは」
確かに、鈴木君の言う通り手作り弁当以外にも心当たりはいくつかある。
「なんだよ〜鈴木く〜ん!もしかしてうらやましいの?俺のこと?」
「あ〜はいはい!そうですね〜!つーか早く制服に着替えないと、また柿原さんに色々言われますよ」
「おっと、そうだった、そうだった」
俺は制服に着替えながらずっと考えていた。
今までずっと見て見ぬふりをしてきたある問題について。
俺に対して異常なまでに献身的なヤヨイちゃんについて。
俺は自問自答しながらも、結局、問題を先送りにすることにした。
今が楽しければ、それでいいと思ったから。

次回予告  第九十八話 20××年 5月3日 その2
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