第四話
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かったかのようにゴーレムは土に還り、静かな世界が戻る。
「あーあ、行っちゃった」
「そんなことより、宝物庫に行くわよ!」
とはいえ、私はフライが使えないわけで。
結局キュルケが宝物庫へ向かい、フーケが書いたであろう置き手紙を持って帰ってくる。
「破壊の杖、確かに頂戴しました、か―――。それしか盗ってないんだね」
「フーケもメイジだし、杖に興味を持つのは当然だと思うけど」
「義賊として立ち回っているしては、あまりに謙虚なチョイスな気もするけどね。魔法学院に襲撃を掛けて得たものが破壊の杖一個とか、リターンが薄いと思わない?」
「確かに。好事家に売りさばくにしても、露骨な金品財宝の方が安定した収入が得られるだろうし、博打が強い気もするわね。タバサとダーリンはどう思う?」
「私はフーケじゃないから断言はできない。けどこれだけは間違いなく言える。最低でもフーケは魔法学院の構造を知る手段を持っている。そうでなければ、ピンポイントで宝物庫を狙うなんて有り得ない」
おお、タバサらしからぬ長文。
「俺はこの学院のことは詳しくないから何とも言えないが、タバサの言うとおりだと思う。単純に警備がザルだったせいなのか、それともフーケがスパイとして学院に侵入していたからなのかとか、推測はできる。だけど、やっぱりこれだけじゃ判断に困るってのが正直な所だな」
「兎にも角にも、私達に今できることはない、か」
「ならもう戻りましょう。もう疲れちゃった」
「………ルイズ、アンタねぇ」
「いいじゃんか、それで。多分目撃証言とかの件で招集されるかもだし、早めに休んでおくに超したことはない」
「ダーリンがそれでいいならいいけど」
と言うわけで、この場はお開きになった。
あー、面倒だなぁ。ご飯もゆっくり食べられるかどうかも怪しいね。
サイトの言うとおり明日も色々忙しくなりそうだし、とっとと寝よう。
※余談1
そういえばコルベール先生に作ってもらった使い魔用の家だけど、流石にサイトには大きすぎるからタバサにあげたら喜んで貰えた。
シルフィードもきゅいきゅいと喜んでいたし、無駄にならずに済んだ。
そんなこんなで、サイトは私の部屋で寝ることになりました。毛布一枚で。
ベッドを置くスペースもないし、これで我慢してね。
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