第四話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の時にでもわかるか。
「さぁ、どっからでもかかってきなさい」
「ちょっと待て、ルイズ何も持ってねーじゃねぇか。せめて杖ぐらいは」
「気にしなくていいのよそんなことは」
「―――あー、もう!どうなっても知らないからな!」
ギーシュの剣を持つサイトのルーンが眩しく光る。
これで夜暗い場所でも安全だね。一家に一台サイト。
剣を横に構え接近してくる。
しかし、一歩が違和感がある程度に遅い。
それは、躊躇いからくるものか。
ならば、遠慮が無用だということを証明しないと。
「ロック」
大地を蹴ると同時にコモン・マジックを唱える。
発動するのは当然、爆発。
その発生個所は―――ルイズが蹴ったばかりの大地。
爆発のエネルギーが推進力となり、大地を蹴る勢いと併さり、人の身の限界を超えた速度でサイトへと肉薄する。
サイトは驚愕に目を見開くも、それだけ。
油断と予想もつかない行動から、彼の胸元にいとも容易く掌底がめり込む。
大地を一度バウンドし、サイトは地に伏す。
「がっ、は―――な、なんなんだ一体」
呼吸が整い、ようやく疑問を口に出す。
当然だ。彼にとってのルイズとは、こんな接近戦を行うようなキャラでもなければ、そもそもメイジとしても今は未熟な存在の筈だった。
素人とはいえ、ガンダールヴのルーンを持つことを識っていたサイトからすれば、事前情報から運動はある程度こなせるということを知りながらも、自分には及ばないと高を括っていた。
その結果がこれ。
情けなさよりも、原作とのあまりの差異に彼のイメージが追い付いていない。
「駄目よサイト、油断しちゃ」
「ルイズ、あの爆発、魔法だろ?杖はどうしたんだよ」
「ああ、それはね」
黒のニーソックスをまくり、太ももの後ろをまさぐる。
そこには、彼の識っているルイズの杖があった。
「本来杖というのは、魔法を使うための媒体であり、魔法を発動する方向を指し示す役割も担っているわ。だけど私の爆発魔法は杖先からではなく、空間からいきなり現れる。ということは、私にとって杖は魔法発動の触媒でしかなくなる。だから腕だろうが足だろうが、取り敢えず身体に触れさせていればあとは魔法のコントロール次第で任意の箇所に爆発を撃てる」
「だから杖がないという油断を誘ったのか。いや、前提として爆発魔法をあんな使い方するとか、そもそも爆発魔法知らない奴には脅威どころじゃないとか、精度良すぎるだとか、色々突っ込みどころあるんだけど」
「気にしたら負けよ。さぁ、立ちなさい」
「はいはい。―――ってルイズ、あれ見ろよ!」
サイトの叫びと共に影が差す。
見上げるとそこには、なんともまぁ大きなゴーレムがあったとさ(昔話調)。
「うわぁ……
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ