第七十一話 詰所の中その三十七
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「そんなによ」
「嫌わないことですか」
「新一君は極端だし」
嫌うにしても憎むにしてもです、そして私が一番許せないことについても言いました。
「長池先輩にきつくあたることも」
「そのことが本当に駄目なんですね、先輩にとっては」
「尊敬しているから」
高校一年生の時によくしてもらってしかも先輩という人を見てです。
「だからよ。というか新一君その時を見てないでしょ」
「はい、それは」
「私も見ていないから」
そして信じられないです。
「そんなこと言わないでしょ」
「あの人について」
「そうよ、そうしたことがあっても」
「あの人は立派な人ですか」
「そうよ、尊敬せずにいられない人よ」
「僕軽蔑していますよ」
「あのね、自分で軽蔑って言葉が重いって言って」
先輩に直接言いました。
「言われた方は一生忘れないんでしょ」
「そうした言葉です」
「それをご本人に言える?」
「言えますよ、平気で」
「その平気で言うのが新一君ね」
「嫌いだと徹底ですね」
「全力で嫌って止まらないから」
この癖性分が兎に角問題です。
「本当に」
「自分でわかっているならそこを変えていくことよ」
「そこを変えていくことですね」
「誰でもそうだから」
困った癖性分があってそれをどうにかして切っていかないことはです、このことは私にしても同じです。
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