第六十九話 恋愛について考えだしてその十
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「だからこそです」
「惑わされては駄目ですね」
「この世に絶対のものはないのですから」
「占いを絶対視して」
「そしてです」
そうなってしまｔってというのだ。
「惑わされてはです」
「いけないですか」
「そうして誤った人も多いですから」
「店長さんそうした人も見てこられましたか」
「はい」
まさにという返事だった。
「だからこそです」
「そう言われるんですね」
「そうなのです」
咲に再び答えた。
「私は詐欺師ではないです」
「占い師ですね」
「ですから」
そう考えているからだというのだ。
「そうしたこともです」
「言われるんですね」
「常に」
まさにというのだ。
「そうしています」
「良心的ですね」
「良心は持つべきです」
絶対に、そうした言葉だった。
「そしてそれを柱としてです」
「そうしてですか」
「何でもしていくべきです」
「良心は必要ですか」
「法律を守り」
そしてというのだ。
「自分の良心もです」
「守るべきですか」
「そうです、ただ良心とエゴは違います」
「エゴは駄目ですね」
「人にはどうしてもありますが」
そのエゴがというのだ。
「しかしです」
「エゴはですか」
「表に出すものではありません」
「自分の中に収めるべきですか」
「ある程度は。全て出せば」
そのエゴをというのだ。
「自分さえよければいい」
「最低ですね」
「そうした考えの持ち主になります」
「だから駄目ですね」
「そうです、自分さえよければいい自分しかないなぞ」
それこそというのだ。
「どれだけ下らないか」
「下らないですか」
「自分だけのことを考えて自分さけよければそれでいいのなら他の人はいらないですね」
「利用するだけですね」
「愛情や友情もなく」
そうした美徳とされるものとは無縁でというのだ。
「我がさえで生きていて何がいいのか」
「お友達もいないですか」
「そんなものいる筈がありません」
絶対とだ、速水は言い切った。
「交流はあっても心の中ではです」
「嫌われていますか」
「皆から。本当の嫌われ者は実は面と向かって言われません」
嫌われていると、というのだ。
「内心で、です」
「嫌われていますか」
「そうです、徹底的に」
「嫌いだと言われる人は実はですか」
「嫌われていてもです」
そうであってもというのだ。
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