第六十九話 恋愛について考えだしてその七
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「私のお仕事だとです」
「思われていますか」
「はい」
まさにというのだ。
「そう考えていまして」
「それで、ですか」
「この仕事をしています」
「それでここにですね」
「お店を構えています」
こう咲に話した。
「そしてそうしたお客様をお待ちしています」
「そうなんですね、ただ」
「何でしょうか」
「店長さんの占い代って安いですよね」
「占いの標準です」
「そういうの決まってるんですか?」
「いえ、私のお店はそれでいいとです」
速水は先に答えた。
「私自身がです」
「そうお考えで」
「それで今の金額にしています」
「そうなんですか」
「どなたでも来られる様に」
そう考えてというのだ。
「今の金額にしています」
「それでお店やっていけてます?」
咲は首を傾げさせて速水に問うた。
「ここ東京で」
「その中でも土地代は高い方ですね」
「渋谷のそれも109のビルの中ですと」
「あくまで普通の占いということで」
「特別な占いはですか」
「それをお願いして来る方も多いです」
「そういえば」
咲は言われてはっとなって言った。
「このお店政治家や財界の人もですね」
「芸能界の方もです」
「来られていますね」
「そうした方だけでなく」
「特別な占いをですか」
「することもありまして」
それでというのだ。
「そうした時はです」
「かなりの高額になりますか」
「それだけ支払ってくれます」
「そうですか」
「はい、あと出張しますし」
「時々お店空けられてますね」
その時は代理の者が来る、速水の友人というこれまたミステリアスな感じの性別不明の者が代理を務めるのだ。
「その時に」
「実はかなりの収入がです」
「あるお仕事をされてますか」
「そうですので」
だからだというのだ。
「収入はです」
「おありですか」
「ここにお店を構え」
渋谷の109のビルにというのだ。
「皆さんのお給料を支払い私の生活も」
「出来る位ですか」
「生活には困っていません」
速水は微笑んで話した。
「好きなワインをいつも飲めるだけです」
「余裕がありますか」
「そうなのです。お酒は好きで」
自分からこのことを話した。
「よく飲みます」
「その中でワインもですか」
「飲んでいまして」
それでというのだ。
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