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レーヴァティン
第二百六十二話 神託の時その十二

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「悪い意味でね」
「今話している様にな」
「学園にいる中国から来た人達も言ってるでしょ」
「ああ、明っていい皇帝が少ないて言ってな」
 歴代王朝の中でもそうなっているという。
「流石に晋よりはましでもな」
「あの王朝はすぐに崩壊したから」
「統一してもな」
「論外よ」
 三国志演義でも出て来る司馬懿を祖とする王朝である、魏を乗っ取る形で興り中華を統一したがその後は実にお粗末であった。
「もうね」
「明よりもな」
「八王の乱が起こって」
「その前に皇后が滅茶苦茶やってな」
「もうね」
 それこそとだ、清音は話した。
「民がどれだけ苦しんだか」
「折角三国時代の兵乱が終わったってのに」
「それが有り得ない位愚かで」
「また戦乱になってな」
「そこに異民族が来て」
「国は滅茶苦茶になった」
「そうなったから」
 それ故にというのだ。
「もうね」
「晋は明以下だな」
「中国を統一した王朝の中でも最低よ」
 清音は言い切った。
「あの王朝は」
「そう言うしかないな」
「確かに明はいい皇帝が少ないけれど」
 それでもというのだ。
「あの王朝は遥かに酷いわ」
「そうだよな」
「それで明に話を戻すと」
「やっぱり万暦帝は酷いな」
「半世紀近く帝位にあって」
 十歳で即位して五十八歳で崩御している。
「二十五年位朝議に出なくてね」
「印も押さなくてな」
「完璧に職務放棄したから」
「あの長い歴史を持つ中国でもあそこまではそうはいないらしいな」
「考え様によっては暴君より酷いわよ」
「しないといけない人間が何もしないとな」
「そうよ、もうそれはね」
 それこそというのだ。
「私達も絶対によ」
「なったらいけないものだな」
「反面教師にすべきよ」
「印は押せってことだな」
「晋の前の三国時代で」 
 清音は今度はこの時代のことを話した。
「劉禅いたわね」
「劉備の息子さんな」
「色々言われるけれど」
「暗君とかな」
「けれど仕事はしてたわよ」
 蜀の後主である彼はというのだ。
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