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レーヴァティン
第二百六十二話 神託の時その九

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「印が必要だな」
「幕府の将軍もな」
「それでそちらの仕事もしているな」
「俺も仲間達もな」 
 十三人全員がというのだ。
「幕臣達に移動の術を使わせてな」
「ここまで運ばせてだよな」
「印を押している」
 そうして政の裁決を行っているというのだ。
「そうしている」
「さもないと政が動かない」
「そうなるからな」
 それ故にとだ、英雄も答えた。
「この浮島に来てもな」
「毎日そちらの仕事もしているな」
「そうしている」
「俺達もだよ、休みの日はあってもな」
「それでもだな」
「やっぱり基本な」
 毎日というのだ。
「印を押さないとな」
「政は動かない」
「本当にな」
「それを考えるとな」
「政は休みなしだ」
「常に山の様な仕事がある」
 ただあるだけでなくだ。
「諸藩は諸般でそうでな」
「そっちで言うとそうなるな」
「そちらでは諸侯だな」
「ああ、諸侯は諸侯で仕事があってな」
「帝国は帝国でだな」
「政でやることが多くてな」 
 だからだというのだ。
「今日もだよ」
「書類仕事はあるな」
「そうなんだよ」
「それはどうしてもだな」
「書類がないで動く政なんてな」
「存在しない」
「それで決裁をしないと」
 印を押してだ。
「動かない」
「そうだな、では」
「今日もな」
「そちらもするな」
「ああ、国を動かす為にな」
 絶対にと言ってだった。
 久志は風呂からあがりだった。
 朝食を食べて英雄達との会談や共に観光を行う合間の時間にだった。
 仲間達と共に部屋に籠って印を押した、そこでこう言った。
「本当にこれなくしてな」
「国は動かないよ」
「そうだな」
 共に印を押す淳二に応えた。
「英雄とも話したけれどな」
「書類仕事をしてね」
「決裁をしないとな」
「国は動かないよ」
「全くだな、今日も山みたいに多いけれどな」
 十三人共うず高く積まれた書類に囲まれている、それと一つずつ見て印を押しながらそのうえで言うのだった。
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