暁 〜小説投稿サイト〜
<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
2話「次の旅路へ」
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リングマを必死に助けようとしていた。すると、ヒメグマはピカチュウの方を見て、前に出てきた。どうやら、戦おうとしているのだ。
「ヒメェ!」
「もしかして、あのリングマの・・・子供?」
そう考えると、ヒメグマの目から涙が出ていることに気が付いた。泣いているのだ。そして、凄く体が震えていた。恐らく、今までまともにバトルをしたことが無い個体なのだろう。
「・・・」
サトシは、迷った。今は、非常時だからと野生のリングマやヘルガーの群れと戦うことにしたが、ヒメグマの状況を見ると、どうしても攻撃を続ける気持ちが無くなって言ったのだ。
「ピカピ」
「あ、分かってる。けど」
「ピィー」
サトシの表情を見たピカチュウも次第に戦う意欲が薄れて行った。このままでは、自分たちが弱いものいじめをしているようだと。けど、このままだと後ろのバスの乗客達に被害が出てしまうかもしれないと、任された以上守らなければいけないと、2つの気持ちがぶつかる。
サトシがそう悩んでいると、バトルをしていたリングマとは別のリングマが突然、丘の上から現れた。そして、ピカチュウに向かい飛びかかってきたのだ。
「あ!」
「ピカ!」
リングマは、<きりさく>を使ってきた。
「不味い」
サトシは、すぐにピカチュウに指示を出そうとしていたが、時は遅かった。
「ピカァァァ」
リングマの<きりさく>は見事に、ピカチュウにクリンヒットした。突然のことに、ピカチュウ自身も躱すことが出来なかった。そのまま、攻撃を受けたピカチュウは、吹き飛ばされ、地面に転げた。
「ピカチュウ!」
攻撃をしたリングマは、続けてピカチュウに突っ込んでいき、もう一度<きりさく>攻撃を仕掛けようとしていた。ピカチュウは、先程の攻撃で立てる様子は無かった。
「くっ」
サトシは、すぐさま迷うことなくピカチュウを助けに走った。
「おぉぉぉ」
大声を上げながら、ピカチュウに向かうサトシは、途中で地面をスライディングし、そのまま倒れたピカチュウを抱え込む。だが、リングマはほぼ目と鼻の先まで迫っていて、サトシとピカチュウを共に<きりさく>で攻撃しようとした。
「!」
サトシは、ピカチュウを守るように抱きしめ、背中をリングマへと向ける。
「ラグラージ、ワイドガード!」
間一髪だった。ヒョウリの指示で、ラグラージはリングマの<きりさく>を防ぎ、サトシたちを庇うことに成功した。
「あ」
「ラグラージ、かわらわり」
リングマに<かわらわり>の攻撃を行い、吹き飛ばした。
「よし、ハイドロポンプだ」
更に、ハイドロポンプを受けたリングマは、そのまま先程の倒れたリングマと側にいるヒメグマまで飛ばされた。
「グァ」
「ヒメヒメ」
ふっ飛ばされたリングマに駆け寄るヒメグマは、泣きながら、リングマの体を揺する。すると、
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