1章「新しい旅先」
2話「次の旅路へ」
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なにが」
「分からん」
サトシやヒョウリたちも突然のことで、驚いていると、運転手が運転席から立ち上がり乗客へ話かけた。
「申し訳ございません。お客様、お怪我はありませんか?」
そう言って、客の安否確認をする。
「ちょっと、一体何よ?」
「運転手さん、どうしたんだ?」
「す、すいません」
乗客の何人かは怒り、運転席に問いただし文句を言う。すると、ヒョウリは席から立ち上がり、運転手のところ向かった。
「皆さん、落ち着いて。一体、どうしたんですか?」
「それが、道の先でポケモンが」
「?」
運転手に言われたヒョウリは前の方へ向かい、正面ガラス越しに前方を確認した。
「あれは」
目線の先には、バスから前方約50mの先、道の中で、複数のヘルガーと複数のリングマが争っているのだ。
「ヘルガーの群れと、リングマの群れか。野生っぽいな」
ヒョウリは、ポケモンたちを確認していると、後ろからサトシもやって来た。
「あ、ヘルガーとリングマが」
「あぁ、どうやら喧嘩のようだが。だが、なぜここに」
そうしていると、他の客も同じように見てきた。
「うわ、ポケモンの喧嘩だよ」
「リングマじゃあ。あんなにたくさん、ヤバいな」
客がそう驚いていると、ヒョウリは話し出す。
「この辺りは、野生ポケモンがそれ程多くない地域だったはずだ。それに、この道は、野生のポケモンで凶暴なものが生息していない地域で選ばれていたはずだ。だろ、運転手さん?」
「はい、確かにそうです。私も、この道を5年以上走っていますが、リングマやヘルガーなど見たことありません」
二人はそう話あっていると、今度は傍観していた乗客の一人の女性が、二人に話賭けてきた。
「あの」
「はい?」
「私、この先の村に住んでいるのですが。最近、この辺りの山で何かの開発工事が行われたんです。そのせいで、縄張りを失った野生のポケモンたちが、あちこちで争いはじめたと」
「そんなことが」
その説明を聞いたヒョウリは、そう言葉を漏らす。
「運転手さん、どうします?」
「そうですね。一応、本社に連絡して迂回か、引き返すしかないですね」
ヒョウリと運転手は、相談していると。戦っていた一体のリングマが、バスに気付いた。
その視線を感じたヒョウリは、険しい顔をし、リングマを見た。そのリングマは、側にあった大きい岩を持ち上げて、バスに目掛けて投げてきたのだ。
「うわぁぁぁ」
それに気付いた運転手も、驚いて大声を上げるが、運良く岩は、バスの横へズレて道に落ちた。
「ふぅー。不味いな」
ヒョウリは、そう言うと。
「奴らは、人間のせいで縄張りを失った。なら、俺たちを恨んでいるはずだ。運転手さん、早くバックして、ここから離れましょう」
「あ、はい」
すると、戦っていた一匹のヘルガーもこちらに気
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