1章「新しい旅先」
2話「次の旅路へ」
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くいかないなら俺がやる。いいな?」
「・・・あぁ」
「ラグラージ、下がれ」
「ラージ」
ヒョウリはそう言って、ラグラージを下げた。サトシは、そのままヨロヨロで立ち上がるリングマに近づいた。
「グァ」
「リングマ、落ち着いてくれ!」
サトシは、リングマに話しかけた。
「さっきは、悪かった。俺たちは、別に君たちと争う気はないんだ」
「ピカピカ、ピカチュ、ピカピカチュ」
サトシとピカチュウは、必死にリングマを説得しようとする。リングマは、サトシとピカチュウの顔を見た。そして、二人が全く敵対することも悪意がないこともポケモンとしての本能で理解は出来たのだ。
「グゥ」
「分かってくれたのか」
サトシがリングマと通じたようで、話を続ける。
「俺たちは、ただこの先に向かうだけなんだ」
「・・・」
「お前たちが、縄張りを失ったことは聞いた。本当に申し訳がないと思う」
「・・・」
「だから、頼む。もう、辞めてくれ」
「・・・グァ」
リングマが突然、何かの気配を感じた。それは、説得をしているサトシの側に、一匹のヘルガーが近づいていた。
「ピィカ」
「あ」
サトシは驚き、少しだけ警戒をする。だが、一切攻撃をしてこない。そして、そのヘルガーの角は、大きく反り返っていた。恐らく、この群れのリーダーだろう。その事に、サトシは気付いてはいないが、ヘルガーにも話をはじめた。
「ヘルガー、俺たちはお前らと戦う気はないんだ」
「ガウ」
「それと頼む。リングマと争ったりしないでくれ」
「ガァウ、ガァ、ガァァ」
「もしかして、縄張りのことを怒っているのか。確かに、俺たち人間が悪いことをしたと思う。俺は、そんな事をやってないけど、同じ人間として責任を感じる。けど」
サトシは、必死に話す。このまま、平和的に解決することが出来るかもしれないと信じていた。実際、話しているリングマもヘルガーもそう望んでいた。だが、不幸な出来事が起きた。
先程、ヒョウリのラグラージが倒したヘルガーの一体が、目を覚ました。そのヘルガーは今丁度、サトシの後ろ斜めに位置した。その事、サトシもピカチュウも、そのヘルガーやリングマも気付いていない様子。そのヘルガーは、敵対していたリングマより、人間の目が移り、睨んだ。出来るだけ音を立てずに、ゆっくり起き上がり、足に力を入れた。
「・・・ガァァァ!」
そのヘルガーは、遂にサトシへ飛び掛かって行った。
「ピカピ」
「ッ」
咄嗟に気付いたのは、ピカチュウだ。しかし、先程のわざの怪我でまともに動けない為、サトシを助けれない。振り返ったサトシは、ヘルガーに気付き。ピカチュウを右手で庇い、左手でヘルガーから攻撃を防ごうとした。
「クッ」
サトシは、目を閉じて身構えた。それから10秒経過しても痛みも何も感じない。サトシは、不思
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