第48話 =圏内戦闘=
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「ぎゃぁあっ!?」
もちろん《圏内》ではHPは1ドットたりとも減ることは絶対にない。それどころかこちらからの攻撃は…というか圏内での対プレイヤーへの攻撃は不可視の壁に阻まれてその体に触れることさえ出来ない。でもこれは攻撃者が犯罪者になる心配もなくなるということだ。
こいつを利用したのが「圏内戦闘」という、その名前どおり圏内での戦闘訓練だ。
でもその不可視の壁に阻まれるといっても攻撃した威力とかはどこへ行くんだということになるがそれは全部攻撃を受けた側にシステムカラーと衝撃音、多少のノックバックの3つが襲い掛かる。このシステム、パラメータとスキルが上昇するにつれどんどん過大なものになっていき普通じゃ絶対に食らいたくない技のようになる。このおかげで実戦に限りなく近く訓練が可能となる。ダメージを食らわないのがわかっていてそれが体に染み付いている人なら怖がる必要もないのだけど一般人は普通こんなことやらないから恐ろしいものへと昇格する。
「…そんなに剣使いたいのならここで相手するけど」
そう、倒れた男の前に立ち言う。
「お、お前等!……見てないで……何とかしろ!!」
その声に後ろの兵士たちがおのおの武器を取り出し構える。そして俺たちが入ってきた通路から音を聞いたのかぞろぞろと同じような兵士が現れる。『クリティカルブレード』はソードスキルでいうなれば中級の分類に入ると思う。細かく分類すると中の上くらいか…。
その分、効果音も大きいのでそれで気づかれてしまったのだろうが一網打尽に出来るのでちょうどよかっただろう。
「もう…騒ぎ大きくし過ぎだって……」
「まぁ、俺たちも手伝うんだけどな」
「キリト君の言うとおりだよ。私も我慢できないから」
サチ、キリト、アスナもそれぞれの武器である棍『パードベンテ』、片手剣『エリュシデータ』、細剣『ランベントライト』をオブジェクト化し構える。キリトにいたってはユイを抱っこしたまま相手をするらしい。サチはそれほどでもないがアスナはかつて狂戦士と呼ばれていた頃に戻っているような雰囲気を漂わせていた。
前の方を見るとシリカたちもそれぞれ武器を出していて増援に備えているのが見え、なんだかんだ向こうもやる気なんだな…と少々の笑みとともに思いもう1本の愛剣であるオータムリリィを右手に持つ。
「すぐに終わらせるか!」
「足元すくわれないでよね」
なんかサチがちょっと厳しい…
ともかく、面倒だったけどソードスキル、もしくはテイルズ技でないとノックバックは発生しないためずっと同じようなのを使い続けていた。さすがに秘奥義系統は使わなかったけど…
それでも数が数だったからアレから3分くらいが経過した。そしてそこには同じ鎧を装備している《軍》の人間がいくつ
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