第五百十話 和歌山のデザートその十
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「とてもな」
「今はそうか」
「私としてもです」
本人にも話した。
「全く以て」
「変わったってことだな」
ギュスターヴは蜜柑で日本酒を飲みつつ話した、浴衣姿で胡座をかいて実に砕けた格好になってのことだ。
「あんたも」
「そうですか」
「ああ、いい意味でな」
「ダチが出来てですね」
「それでな」
「人間は変わるもんだよ」
伊達の笑顔は気さくで包容力のあるものだった。
「よく変わる場合も悪く変わる場合もあるけれどな」
「俺もですか」
「ああ、大文字ちゃんもな」
「変わったんですね」
「しかもよくな、後藤ちゃんだってな」
彼も見て話した。
「変わったしな」
「こいつは一皮剥けた」
アンクは後藤の変わったことをこう表現した。
「そうなった」
「そうそう、成長してな」
「ライダーにもなった」
「バースになった時なんてな」
「あの時にだ」
「後藤ちゃん本当に一皮剥けたな」
「だから仮面ライダーにもなった」
アンクは蜜柑のアイスキャンデーを食べつつ話した。
「それだけの奴になったからな」
「そうだよな」
「そうだった」
後藤自身も語った。
「俺はあの時に」
「一皮剥けたよな」
「そうなりました」
その伊達に答えた。
「伊達さんが死んだと思って」
「あれは芝居だったけれどな」
「本気思いましたから」
後藤は笑って応えた。
「それで意思を受け継ごうと決意して」
「バースに変身したな」
「そうしまして」
「一皮剥けたな」
「俺もそう思います」
「人間は成長するんだね」
インデックスはしみじみとした口調で述べた。
「皆」
「そう、だからな」
伊達はインデックスにも応えた。
「神様にも勝てるんだよ」
「そうなのね」
「そう言う君も成長しただろ」
「そうかな」
「ああ、成長したよ」
いつも一緒にいる当麻が答えた。
「お前もな」
「そうなの」
「随分変わったよ」
インデックス本人に言うのだった。
「本当にな」
「自覚ないけれど」
「自覚がなくてもな」
それでもというのだ。
「随分成長したよ、ただな」
「ただ?」
「食う量もだからな」
今も蜜柑を大量に食い梅のゼリーにも手を出しているインデックスに言うのだった、他の大食の面々に負けていない。
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