西ゼムリア通商会議〜ユーシスの覚悟と決意〜
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事によって、もしエレボニアの方針がメンフィルへの報復へと変わり、それが最終的に戦争へと発展してしまえば、国境での迎撃の負担が増えてしまうという問題が発生してしまうからです。」
「つまりは国境に配置する戦力の負担を減らす為にクロイツェン州の州都であるバリアハートとエレボニアでも有数の”交易町”として知られているケルディックを手放すという大胆な判断をされたのですか……」
「……………………理由は二つあると仰いましたが……もう一つの理由はどういった理由なのでしょうか?」
シルヴァン皇帝の答えとシルヴァン皇帝の答えを捕捉するセシリアの説明を聞いたアルバート大公は複雑そうな表情で呟き、オリヴァルト皇子はメンフィル帝国が”エレボニア帝国がいつか必ずメンフィル帝国に報復する事を前提に考えている事”に辛そうな表情で黙り込んだ後気を取り直してシルヴァン皇帝達に問いかけた。
「もう一つの理由はリィンだ。」
「え………」
「バリアハートとケルディックの併合を中止したもう一つの理由がリィン将軍閣下とは一体どういう事なのでしょうか?」
シルヴァン皇帝の答えを聞いたセドリックは呆け、レーグニッツ知事は戸惑いの表情で訊ねた。
「その件を説明する前にこの場にいる皆に伝えておくべき事実がある。連合とヴァイスラントによるエレボニア侵攻が本格的になる前にエレボニアの士官学院――――――トールズ士官学院に保管されていた”灰の騎神”を徴収した際にリィンの妹にして婚約者の一人でもあり、そして我が娘リフィアの専属侍女長として仕えているエリゼ・シュバルツァーもリィンと我が妹プリネに仕えているツーヤ・ルクセンベールの双子の妹であるセレーネの退学届けを提出する為に”灰の騎神”を徴収する部隊と共にトールズ士官学院を訪れたのだが………その際に、事の次第を知ったユーシス・アルバレアが1度目のユミル襲撃――――――つまり、父親である前アルバレア公が原因でメンフィルとエレボニアの間に戦争が勃発してしまった事に随分と責任を感じ、リフィアの専属侍女長であるエリゼにリフィアや私達に伝えるように頼んだそうだ。『1度目のユミル襲撃の件の責任を取る為に父親や兄の命、アルバレア公爵家の莫大な財産の全てだけではなく、自身の命もメンフィルに捧げる代わりに戦争を止めてくれ』とな。」
「ユーシス君がそのような事を………」
「ユーシス・アルバレアさんはそれ程までに父君の所業に強い責任を感じられていたのですか……」
シルヴァン皇帝の話を聞いたレーグニッツ知事は辛そうな表情を浮かべ、アリシア女王は重々しい様子を纏って呟いた。
「また、普通に考えれば戦争終結後アルノール皇家・新政府共に”アルバレア公爵家”に今回の戦争もそうだが去年の内戦の責任を取らせる為に”爵位剥奪”
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