西ゼムリア通商会議〜ユーシスの覚悟と決意〜
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容の一部である領土割譲の件は元を正せば去年の内戦の件での賠償です。本来でしたら内戦の際に内戦とは無関係であったメンフィル帝国にまで多大な迷惑をかけた償いとして賠償内容に記された領土がメンフィル帝国に併合されるべきであったのに、メンフィル・クロスベル両帝国は私達ヴァイスラントや姫様達の今回の戦争での両帝国への貢献を理由にラマール州を含めたエレボニアの領土割譲を当初より大幅に緩和して頂けたのですから、それ以上の緩和を望む等”傲慢”と取られてもおかしくありませんわ。それに戦後の我が国と両帝国の関係回復の為にも、分不相応な事はすべき事ではないと判断し、両帝国の寛大なお心遣いに感謝し、これらの賠償内容を受け入れる事にしたのですわ。」
「それは…………」
苦笑した後静かな表情で答えたミルディーヌ公女の話に反論できないアルバート大公は複雑そうな表情で答えを濁した。
「公女殿下は賠償内容を全て受け入れるつもりとの事ですが、公女殿下の祖国であるエレボニアが5000兆ミラという莫大な負債を背負う事についても何も思わないのですか?」
一方ルーシー秘書官は責めるような視線でミルディーヌ公女に問いかけた。
「その莫大な負債は領土割譲を大幅に緩和して頂いた”代償”と考えておりますし、何よりも我が国がメンフィル帝国に対して賠償金の支払いを完遂するまでは我が国に祖国滅亡の危機が訪れた際メンフィル帝国軍が強制的に介入し、助けて頂ける可能性が高い事を考慮に入れれば、戦後殿下達によって変わる事になるエレボニアを長く存続させ続けられるのですから、”5000兆ミラというメンフィル帝国に対する莫大な負債は我が国にとってもメリットになる”と考えていますわ。」
「”エレボニア帝国がメンフィル帝国に対して賠償金の支払いを完遂するまではエレボニア帝国に祖国滅亡の危機が訪れた際メンフィル帝国軍が強制的に介入し、解決する”………――――――第9条の件ですか。」
「あ…………ま、まさかミルディーヌ公女殿下は………!」
「”メンフィル帝国に対する5000兆ミラという莫大な賠償金の支払い”が国力、戦力共に著しく衰退し、更には国民達の信頼も地に落ちたエレボニア帝国を守り、長く存続させ続ける事ができる”盾”になると考えているようだね……」
「だから公女殿下は賠償金の減額の交渉をされなかったのですか……」
「……………………」
ミルディーヌ公女の答えを聞いた事情をすぐに察したアリシア女王は静かな表情で呟き、ミルディーヌ公女とアリシア女王の言葉を聞いてミルディーヌ公女の考えを悟ったクローディア王太女は呆けた声を出した後信じられない表情を浮かべ、オリヴァルト皇子は疲れた表情で呟き、レーグニッツ知事は複雑そうな表情で呟き、セドリックは複雑そうな表情で黙り込
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