西ゼムリア通商会議〜ユーシスの覚悟と決意〜
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両帝国が併合する領土として本当に必要な領土を絞る事”で、例え領土割譲の件でリベールによる意見が出たとしても”戦争勃発前と比べて既に緩和している”という理由で私達の意見を封じ込めるつもりだったのでしょうね。)………領土割譲の緩和の件で我が国に対する配慮まで含まれていた事には驚きましたが………クロスベル帝国の寛大なお心遣いには心より感謝しております。」
シルヴァン皇帝、セシリア、ヴァイス、ルイーネの説明を聞いたクローディア王太女が複雑そうな表情で黙り込んでいる中シルヴァン皇帝達の話を聞いてメンフィルとクロスベルの思惑を既に悟ったアリシア女王は静かな表情で答えた。
「シルヴァン陛下、ヴァイスハイト陛下。今回の戦争での両帝国が負った様々な負担を考えると、リベールと違い今回の戦争の件で何の負担も負っていないレミフェリアの我々に領土割譲の件を完全に撤回する代わりに他の条件を考えるべき等と言った厚かましい事を口にする資格がない事は理解しています。ですが、メンフィル、クロスベル共に様々な理由でエレボニアに対して”情状酌量の余地あり”と認めているのですから、戦争によって険悪な関係となってしまったメンフィル・クロスベル両帝国とエレボニア帝国の関係を少しでも緩和する為にもここは寛大な御心を持ってメンフィル・クロスベルの両帝国がエレボニア帝国に少しでも歩み寄る対応をすべきではないでしょうか?」
「フン、言葉を濁しているが結局はメンフィル・クロスベルがそれぞれ併合する領土もそうだが賠償金の金額ももう少し減らせという事だろうが。それは”中立国”としての意見か?それとも”エレボニアの友好国”としての意見か?」
真剣な表情を浮かべて意見をしたアルバート大公に対して不愉快そうな表情で鼻を鳴らしたシルヴァン皇帝は目を細めてアルバート大公を睨んで問いかけた。
「勿論”中立国”としての意見です。カルバードが滅び、独立したクロスベルが大国となった事で新たな時代が訪れる事になるゼムリア大陸全土の平和の為にも、三帝国間の関係を良好化する事が必要だと考え、意見をさせて頂きました。」
「”新たな時代が訪れたゼムリア大陸全土の平和の為にも、三帝国間の関係を良好化すべき”、か………例えそれがレミフェリアの本心としても、メンフィルはこれ以上領土割譲もそうだが賠償金の金額―――――いや、”全ての賠償内容を緩和するつもりは一切ない。”」
「同じくクロスベルもこれ以上の緩和は不可能だな。」
「……ッ!それは何故でしょうか?両帝国はヴァイスラント新生軍やアルフィン皇女殿下達――――――エレボニアを正そうとする方々の働きを評価して、戦争勃発前より領土割譲を緩和したのですから、戦後の三帝国間の関係を良好化する為にもここは寛大な御心を持った対応をすべきではないでしょうか?」
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