清隆くんのお宅訪問 伊吹編
[11/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
情なのは相変わらずだけど、バツの悪そうな何とも言えない表情をしてる気がした。
どうやら、綾小路もあたしと同じ気持ちのようね…
椎名「では、清隆くんは伊吹さんの荷物をお願いします♪」
綾小路「……あぁ、分かった。」
伊吹「ちょっと、椎名!なんでこいつも一緒なのよ?」
椎名「まぁまぁ、伊吹さん。そんなに興奮なさらず。熱が上がってしまいますよ?」
伊吹「あんたね…!」
椎名「今は伊吹さんのお部屋に向かうのが先決です。話しは後ほど♪」
伊吹「……は、はぁー?ちょっと待ちなさいよ!」
あたしの部屋。
伊吹「はぁー……ほんとにあんたらも入るの?」
椎名「はい、もちろんです♪ダメと言われても押し掛けますよ?」
伊吹「……なんでもいいけど、なんも面白いもんなんてないし風邪が移っても知らないから。」
椎名「大丈夫です。その場合は清隆くんに看病して貰うので♪」
綾小路「あのな……」
伊吹「ふん……」
あたしの部屋で押し問答を続けていても時間のムダだし、とりあえず入るか……誰かに見られたら面倒が増えるだけだし。
カギを開けて、あたしが入った後に続いて椎名が部屋に入った。
椎名「お邪魔しますね、伊吹さん♪……あら?清隆くん、どうしたんですか?」
綾小路「……俺はここで帰る。伊吹、これ荷物だ。」
伊吹「あっそ……」
綾小路は荷物をあたしに返してそう言った。
ここまでして貰ってなんだけど……それは正直助かる。
これ以上、気まずい空気になるのはゴメンだ。しかし椎名が……
椎名「待って下さい、清隆くん!まだ帰っちゃダメです。清隆くんにはやってもらう事があるので♪」
綾小路「いや……男の俺が安易に女子の部屋に入るわけにも…」
椎名「いいから入りましょうね♪伊吹さんお邪魔します。」
椎名は綾小路の背中を無理矢理押して入るのを促した。てか、あたしの断り関係なしなの…?
もう、なんでもいいわ…とりあえず、早く横になりたい。
伊吹「……あたしは寝るから。後は勝手にしてくれる?」
椎名「はい♪伊吹さんは寝てて下さい。私がお粥作りますね!」
伊吹「はいはい……勝手にして…」
椎名「あら?私としたことが材料を買ってくるのを忘れました♪今から買いに行ってくるので清隆くん、伊吹さんの事お願いしますね?では。」
綾小路「お、おい……」
伊吹「え?ちょっ…」
バタン……
椎名は、わざとらしい三文芝居を見せて風のように去っていった……綾小路とあたしを置いて…
はぁーーーーー!?椎名のやつ一体なにしに来たのよ?
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ