清隆くんのお宅訪問 佐藤編
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3月中旬の朝。
チュンチュン……
佐藤「あれ……?ちょっと待って……も、もう朝?」
私、佐藤麻耶はベッドで寝ていた状態から、一気に布団をはねのけて慌てて時間を確認した。
ヤバい……全く寝れてない!!!
確か……昨日の夜寝るとき、明日が私の番だと思ったら凄く緊張しちゃって……
明日に備えて早く寝なきゃって考えていたら妙に頭が冴えちゃって気付いた時にはもうこんな時間に……
佐藤「うぅ……今からこんなに緊張してたら身が持たないよね?」
でも、しょうがないじゃん?綾……き、清隆くんを知れるチャンスなんだもん!
この機会を逃す訳にはいかないもん!
逃す訳にはいかないんだけどさ……?
問題が大アリなんだよね……私の場合。
なぜなら……私は………
清隆くんに一度告白して見事に撃沈しているから……
佐藤「あーーーもうーーーなんであの時告白しちゃったの〜私〜//////戻りたい戻りたいよ〜今すぐあの日に戻りたいよーーー!!!」
私は叫びながら、ベッドの上で頭を抱えていた。
本当にあれは私の判断ミス……恋は盲目と言うけど、勢いで即告白しちゃうなんて〜〜//////
私のバカバカバカ〜〜。
ふぅー……今更過去を変えられるわけじゃあるまいし、こんなこと考えていてもムダだね……。
私は少し落ち着いて冷静になった後、顔でも洗おうと洗面所に向かった。
顔を洗ってすっきりして、鏡を見てみると隈が無かったので安心した。緊張して眠れていないおかげで気分はあまり良くないけど……
佐藤「はぁ〜せっかく綾……清隆くんと前より距離が近くなれた気がするんだけどさ…」
私は洗面所で制服に着替えながら言った。
だってさ?清隆くんって呼べるようになったし!
まぁ、私は清隆くんに名前で呼んでもらってないけど……
私なんてあの美少女軍団の中では空気も同然だから仕方ないんだけどね……
むしろあの軍団と一緒に清隆くんの近くに居れるだけで奇跡みたいなものだし……
佐藤「それに……もし今、清隆くんと二人っきりになったとしたら気まずいなんてもんじゃないし…私のほうがなんか色々思い出して辛いかもだし」
今回は、いや……私の場合もう脈無しなんだからあがいたりするのはもう止めようかな……
うん……そうしよう…。ここらで折り合いつけて前を向くいい機会にしよう。
昨日の夜のうちにそう決断しとけば、徹夜しないで済んだのに……やらかしたなぁ。
自虐気味にそう思いながら、私は最悪の気分で学校に向かった。
昼休み。
佐藤
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