清隆くんのお宅訪問 櫛田編
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ってるけど……
やっぱり、早く帰りたいんだろうな……
私と一緒に居たくないんだろうな……
そんな気持ちを押し殺して清隆くんに新たな契約の条件を話した。
櫛田「あの時の契約は清隆くんは自分の身を守るために私にプライベートポイント半分を譲渡するって言ったじゃない?」
綾小路「まぁ、大体そうだな。桔梗の持ってる情報を貰う代わりの条件でもあったがな。」
清隆くんはこちらジっと見詰めていた。
櫛田「それでね、私の新たな条件はプライベートポイントじゃなくしてほしいって事なの!」
綾小路「プライベートポイントじゃないなら見返りは何を要求する気だ……?」
これは私にとって最初で最後のチャンス………
私は一呼吸置いてから話しを進めた。
櫛田「私は清隆くんに協力するから……その代わりに今まで私が清隆くん達に行った酷い事を許して欲しいのと私の正体をバラさないで……ってのは虫が良すぎるかな……?」
清隆くんは無表情だったが、驚いたような顔をしているようにみえた。
綾小路「……それは本当の話しか?……悪いが今のところは桔梗の話しは信じがたいことなんだが?」
そりゃあそうだよね………
いきなりこんなの怪しまれるに決まってる……けど
櫛田「……清隆くんが私の言ってることを簡単に信じられないのは分かってる。……それに本音を言えば、私の正体を知っている堀北と清隆くんの存在は邪魔なのはどうあがいても事実だしね……」
綾小路「……そう思っているなら何故俺に手を貸す条件を付けるんだ?」
櫛田「正直な話し仲直りしたかったんだ………」
綾小路「仲直り?」
櫛田「うん。清隆くんはあの時、偶々私の独り言を聞いただけだったし……まぁ、もう清隆くんは私の過去も知っちゃってるけどさ……ずっとこんな風に卒業するまでどっちかが退学するまで争うのはやっぱり嫌だからさ…」
綾小路「………。」
櫛田「それに……清隆くんは私の正体を知っても変わらずに接してくれた……まぁ、私が清隆くんを脅したから仕方なくだったんだろうけど……」
綾小路「………。」
櫛田「今まで、清隆くんを退学に追い込もうとしていた私が許して欲しいなんて言える立場じゃないのは分かってるけど……もう敵じゃないってことを判って欲しいんだ……。」
清隆くんは私の話している最中は終始無言で聞いていた……。
清隆くんは今の私の話しをどう思っているんだろう……?
いつもと変わらない無表情だから感情が読み取りづらいなぁ………
やっぱり、無理かな………
今までの私の行いをみれば、絶対に信じてくれないのは目にみえてる事だから……
まさに『身から出た錆』
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