第五百十話 和歌山のデザートその二
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「幸村はかなり食べるから」
「道場は苦しいんだ」
「経済的にね」
「だから時々メイド喫茶もしています」
又兵衛がこのことを話した。
「そして今もです」
「メイド喫茶しているんだ」
「赤字になりやすい道場ですから」
「大変だね、そちらも」
「まあ何とかやっていけてるから」
宗朗はこうも話した。
「大丈夫だよ」
「大変でもやっていけてるならましじゃのう」
日影がこう言ってきた。
「赤貧よりはのう」
「お前等もう学校に戻ってるだろ」
その日影にホークが突っ込みを入れた。
「それでもそう言うのかよ」
「昔の暮らしがそうだったからのう」
「そう言うんだな」
「そうじゃ」
ホークにデザート達を見つつ答えた。
「貧乏暮らしのことはのう」
「今でも言うんだな」
「そうなんじゃ」
「まあ辛い時って忘れられねえからな」
ホークは日影に頷きつつ述べた。
「どうしても思い出すな」
「それでなんじゃ」
「それは俺もわかるぜ」
「俺達だって大変だったからな」
メリオダスは蜜柑のゼリーを食べつつ述べた、戦士達はそのデザート達を食べてそうしてくつろいでいる。
「苦労もあったな」
「っていうか苦労だらけだったな」
「お前もそうだったな」
「俺なんか一回死んでるよな」
「それで一時期小さくなってたな」
「今となれば懐かしいけれどな」
それでもというのだ。
「他にも色々大変だったしな」
「俺も何かとあったしな」
「お前は特に何かとあったな」
「そうだよな」
「皆あれこれ苦労してるよな」
ここでこう言ったのはポップだった、言いつつ梅のゼリーを食べている。
「言われてみれば」
「というか苦労したことない奴っていねえな」
バンもしみじみとして述べた。
「この中で」
「皆色々とあってね」
キングも言う、言いつつ蜜柑を食べる。
「それを乗り越えてね」
「戦ってきてな」
「ここにいるね」
「そうだな」
「そうした時のことって忘れないからね」
ディアンヌにしてもそうであった。
「それでそこから頑張れるんだよね」
「楽しい時も思い出してです」
ギルサンダーはしみじみとした口調で話した。
「そしてです」
「そのうえでだな」
「私達は人生の糧としていますね」
「そうだな」
ゴウセルはギルサンダーの言葉に頷いた。
「言われてみれば」
「左様ですね」
「俺もそうか。苦労をして」
ゴウセルも自分の過去を思い出しつつ語った。
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