綾小路くんはモテモテなのに鈍感過ぎる件。
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3月初旬の昼下がり。
俺は屋上に独りで、無糖の缶コーヒーを片手に黄昏ていた……
綾小路「………どうしてこうなった。」
今、俺は強烈に悩んでいた……
それもそのはず、俺の動画が出回ったせいで、一気にスターのような扱いをされていた。俺が、登校してる時や休憩時間、昼休みの度に一気に人だかりが出来るようになった……
その様子を一之瀬たちに助けられる日々が続いていた……まぁ、動画を広めた坂柳たちのせいではあるんだが……
俺を守るためだからとか何とか理由を付けて、あのメンバーに連れ廻されるのが今の俺の定例行事になっていた……
綾小路「………ふぅ。たかが、動画一つに騒ぎすぎだろ。俺は静かに過ごしたい…」
放課後の女子って何で、あんなにパワフルなんだ……?
世間の女子高生はこういう感じなのか?
男は大変だな……
しかし、考えが無いわけじゃない。
俺一人じゃそろそろ限界だからな……
だからこそ、この時のためにあいつをここに呼んでいる。そろそろ来るはずだが……
すると、俺が呼んでいた人物が来た。
???『やぁ、綾小路くん!屋上のこんな所にいるなんて……いつも大変だね。』
綾小路「全くだ……。いつもお前はこんな思いをしていたのか?平田?」
平田「あはは。それはないよ。綾小路くんの方が何倍も凄いよ。」
綾小路「………嬉しくないんだが」
平田「ごめんよ、綾小路くん。悪気はないんだ。綾小路くんの今の状況はよく知ってるからね!」
そう。俺が呼んでいたのはCクラスの人気者、平田だ。今日もあのメンバーと放課後に過ごすのは決まったが、俺は条件を一つ出した。
それは男子も誰か誘っていいか……という条件。
流石にずっと俺だけ男一人だと片身が狭い上に周りの男どもがうるさいからな……
だが、しかし、あのメンバーと一緒だと誘えるやつも限られる上に大変なことだ。
平田ならば、女子の扱いも知ってる上にイケメン。そして、頭の回転も早い。
だからこそ、平田に白羽の矢が立ったというわけだ。神崎には断られたしな……
平田「確か、今日の放課後も軽井沢さんたちと過ごすんだっけ?」
綾小路「あぁ。今日の朝にも平田にお願いしたが、一緒に来て貰いたい。」
平田「もちろん、僕はクラスメイトのためなら構わないけど……軽井沢さんたちにはちゃんと許可は取ってるのかい?」
綾小路「あぁ。今日、坂柳たちに許可を取った。まぁ、渋々だった気がしたがな…」
俺が条件を出したとき、なんか全員ふてくされたような表情だったが……何でなんだろうな……?
あのイケメンで人気者の平田も一緒なら、むしろ嬉しいと思うんだがなー……
平田「分かったよ、綾小路くん。僕も一緒に行
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