米国編 ウルトラセイバーファイト 後編
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メリアの奮起が功を奏して――ニューヨークで起きたこの戦いは、人類の勝利で幕を下ろしたのである。
その瞬間を街中から見届けていた大勢の市民は爆発的な歓声を轟かせ、飛び去って行くアキレスに手を振り続けていた。背面飛行から体勢を立て直し、ニューヨークの上空を飛んでいるエリーも、安堵した様子で微笑を溢している。
『ふぅっ……やりましたねアメリア隊長、お見事でした。……隊長?』
『……負けないわ。もう私、絶対に負けない。この借りだっていつか、必ず返してやるんだから……見てなさい、ウルトラアキレスッ!』
だが、悔し涙で頬を濡らしていたアメリアは、唇を噛み締めながらアキレスの背を睨み付けていた。感謝の想いと対抗心が混ざり合った、複雑な表情を浮かべている彼女の横顔を、エリーはキャノピー越しに静かに見守っている。
『……えぇ、そうですね。いつか必ず、私達で返しに行きましょう』
今はまだ、地球人の力だけで地球を守り抜くことは出来ない。だからこそ、その理想に向かって自分達は戦い続けねばならない。
その苦い現実に直面し、それでも立ち上がった彼女ならば。きっといつかは、ウルトラ戦士に頼らずとも地球を守れる戦乙女に成長出来るだろう。
そう信じることに決めたエリーは、これからも自信過剰なお嬢様の副官として、彼女を側で支えて行く決意を固めたのだった。
――そして、約5年後。テンペラー軍団の侵略に立ち上がった彼女達は、最終決戦の舞台でこの日の借りを返すことになる。
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