1章「新しい旅先」
1話「マサラタウンの少年」
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カチュウも予定通り食べて行くだろ」
「うん。母さんにも既に言っているし食べていくよ」
「ピカ」
そう言って、リビングに向かって一緒に昼飯の用意をする。
「わしは、昼飯のカレーを温めるから。そっちはポケモンたちのを頼む」
「はい。サトシ、ポケモンたちの昼飯も用意するから手伝って」
「うん、分かった」
そう言って、研究所にいるポケモンたちのポケモンフーズを用意していく。冷蔵庫から昨晩作っただろうカレーのタッパーを取り出し、鍋で温めるオーキド博士。準備している途中で、ケンジがサトシにふっと話かける。
「ところで、サトシ。本当に大丈夫なのか?あんな約束までして」
「え?何が?」
「何がって、リーグ戦に参加することだよ」
「なんだよ。ケンジまで俺が優勝出来ないとか思っているのか?」
その言葉、サトシは少し不機嫌になる。先程の怒りがまだ残っているようだ。
「いや、そうじゃなくてリーグ戦に参加することだよ」
「・・・どういうこと?」
ケンジの意図する言葉に理解出来ていないサトシ。その会話に、オーキド博士は昼飯のカレーを温めるながら、サトシに話しかける。
「サトシ」
「はい?」
「もう、今年のリーグ戦じゃが。カントー地方もジョウト地方もやらんぞ」
「え?」
オーキド博士の言葉を聞いて、沈黙するサトシ。1分が経過した。
「えぇぇぇ!」
やっとリアクションをして見せたサトシ。
「やっぱ知らなかったか」
「オーキド博士、う、嘘ですよね」
サトシは、オーキド博士にかけよって問う。
「本当じゃあ。とっくに終わった。次は、1年後じゃ」
「・・・」
黙ってから、ほんの数秒考えるサトシは、続けてオーキド博士に投げかけた。
「な、ならホウエン地方だ。それに、シンオウ地方もあるから大丈」
「そちらの2つも、もう終わったよ」
今度は、背後からケンジが答えた。
「そ、そんなぁぁぁ」
「ちなみに、ホウエン地方は3ヶ月前で、シンオウ地方は1ヶ月前にね」
その言葉を聞いて、両手と膝を床につき、絶望した人間のポーズを形作るサトシ。
「きっと、あのトオキくんは、それを見越してあんな条件を突き出したんだよ」
「へぇ?な、なんで教えてくれなかったんだよ」
「いや、僕もあの時すぐに気付かなかったよ。子供たちを見送る時にフッと思い出してさ」
「サトシ、お主が悪い。11歳になっても、年下の子供の挑発に乗った自分を反省するのじゃな」
「・・・」
「ピカピカ」
最後に、慰めるピカチュウがサトシの腕に手を当てる。
サトシの絶望感は、もう立ち直れないかもしれないと言わんばかりに悲痛な状況へと変わっていった。サトシの頭の中では、(神様、伝説のポケモン様、た、助けて)と考えていた。
この絶望的状況で、どう打開するか考えても考えられない中、ケンジ
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