1章「新しい旅先」
1話「マサラタウンの少年」
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れていった。それにまた、ショックを受けるサトシ。そうしていると。
「フン」
先程から、窓際の壁に背を預け、両手をポケットに入れた少年が居た。
「ん?あの子は」
サトシは、その少年に気付いていると、背後から近づいたオーキド博士が口開いた。
「あぁ、トオキくんじゃあな。去年、お前さんが旅立ってから暫くして引っ越して来た家のお子さんじゃよ」
そう二人が話していると、同じく気になっていたケンジがトオキに近づた。
「ねぇ、トオキくん。君もサトシのレクチャーを聞かないのかい」
「いいよ。あの人の話なんか。全然、宛にならない」
「あ〜ぁ」
「?!」
その言葉を聞いて、汗を垂らすケンジ。だが、時は遅く。その言葉はサトシの耳にも届いてしまった。
「おい、お前。なんで、俺の話が宛にならないんだ?」
少し怒りを出したサトシが、トオキに近づいて行く。
「フッ。そんなの簡単だよ。サトシさん」
そういって、ポケットから手を出すと腕を組んで、サトシの顔を見て言った。
「貴方、セキエイ大会でベスト16だった人でしょ?」
「ウッ。そ、そうだょぉ」
少し痛い過去を言われたサトシは、声を小さくして返事する。
「それで、シロガネ大会でベスト8」
「そ、そうだ」
「次のサイユウ大会でも、またベスト8」
「ッ」
「スズラン大会では、やっとベスト4上がり」
「フン」
「そしたら、ヒガキ大会でまたベスト8へ転落」
「(ガク)」
「あとは、ミアレ大会では準優勝でしたっけ」
「そう、そう、準優勝だぜ。凄いだろ!」
最後に自身を持って大声を出すサトシ。だが、トオキはサトシに向かい。
「ねぇ。サトシさん」
「ん?」
「これだけリーグ戦に参加しているのに。いつに、なったら・・・優勝できるの?」
最後にトオキは、サトシを舐めきった顔をして、トドメを放った。その顔と言葉に、サトシはついに。
「な、なぁぁぁにぃぃぃ!」
サトシは、噴火した。
「お、落ち着け、サトシ」
途中から嫌な予感していたケンジは、慌ててサトシを後ろから羽交い締めにして、止めようとした。サトシは、怒りの余りに2つも年下の子供に大人気ない態度で突っ込もうとする。
先程の、子供がかなり癇に障り、怒ったオコリザルの状態だった。
「俺は、マナーロ大会で優秀しているんだぞ」
サトシは、怒りつつも反撃の言葉を放った。その言葉を聞いて、トオキは少しだけ間を空けてから質問をした。
「マナーロ大会?・・・どこの大会?」
「アローラ地方だ!」
「あぁ、あの観光地で有名な」
「そうだ」
「つまり、田舎の小さい大会ってことか。・・・意味ないね」
「・・・この野郎ぉぉぉ!」
怒りのボルテージがもう一段階上がったサトシをケンジは必死に止める。
「おい、サトシ。相手は、年下の子供だぞ」
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