1章「新しい旅先」
1話「マサラタウンの少年」
[5/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。今は、オーキド博士が研究所内を案内しているところ」
「そうか、よーし。気合い入れていくぞ」
「ハハッ、あんまり力まなくてもいいよ」
「何いってんだ。先輩トレーナーとして、格好いいところを見せないと。それに、来年からトレーナーになるならキッチリ教えて上げないと」
「まぁ、いいけど。あんまり調子に乗って、恥じをかいても知らないぞ」
「大丈夫だって」
ケンジは、二人をオーキド博士と子供達の所へと案内し、ある部屋に入って行く。
部屋の中では、研究用の書物が並んだ本棚や機械が置かれていた。その奥では、7,8人の子供たちと白髪で白衣を身に纏った初老の男性が立っていた。
それの男性が、オーキド博士。このオーキド研究所の所長であり、ポケモンのタイプによる分類法を提唱し、ポケモン世界におけるポケモン研究の第一人者だ。
「という訳じゃ。お?やっと来たか、サトシ」
子供たちに説明をしているオーキド博士は、部屋に入ってきたサトシ達に気付いた。
「ごめんなさい、オーキド博士。ちょっと寝坊しちゃって」
遅れたことに謝るサトシは、申し訳ない顔で近づいていく。
「全く、1年経っても変わらんのう」
困り果てた顔をしたオーキド博士は、サトシを見て眉をひそめ、1度咳払いをしてから子供たちに向いた。
「さて、みんなに紹介しよう。この少年が、1年前にここマサラタウンからポケモントレーナーとなって、旅をしたサトシじゃあ」
オーキド博士は、子供たちにサトシを紹介すると、サトシは背筋を伸ばしぎこちない感じで子供たちに手を振った。
「ど、どうも、みんな。はじめまして・・・サトシです」
「ピカッチュ」
サトシの挨拶に続いて、ピカチュウは肩から降り床に着くと、自己紹介をした。
すると、子供たちはサトシからピカチュウに目線を変えて笑顔になった。
「わぁー、ピカチュウだ」
「私、はじめて見た」
「かわいい」
子供たちは、ピカチュウへ凄い好奇心を示し、すぐさまピカチュウに近づいて、囲んでしゃがんだ。
「ピ、ピカ、ピカ」
その突然の状況に、ピカチュウは辺りを見渡しつつ驚く。そして、子供たちの手はピカチュウへと伸びていった。
「ピカー」
「あ、あぁ、みんな!ピカチュウをあんまり」
ピカチュウは、余り知らない人から体を無闇に触られたり、いじられると怒って電撃で放つ癖がある。この1年近く、旅の中でそういったことは何度も見て、自分の体でも直に経験してきた。そのことを全く知らない子供たちが、ピカチュウを下手に刺激して、電撃を食らったら不味いとサトシは、慌てて止めようとする。だが、ピカチュウの鳴き声で、サトシの不安は一瞬で消えた。
「チャ〜」
ピカチュウは、子供たちに触られても怒ることも電撃を放つこともなく、喜んでいた。
子供たちは、顎の部分を撫でられたり、しっぽを
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ