1章「新しい旅先」
1話「マサラタウンの少年」
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チュウを呼んだ。ピカチュウは、その声を聞いて、玄関まで駆けていく。
「じゃあ、行ってきます!」
玄関を開けるサトシは、リビングにいる母親に向かって出掛ける挨拶をした。
「はい、いってらっしゃい。気をつけなさいよ」
サトシが玄関から出ると、家の前でエプロンを身に着け箒がけをしているポケモンのバリヤードが居た。このバリヤードは、サトシがかつてマサラタウンで起きたある騒動の後でゲットし、現在はサトシの家で母親であるハナコの手伝いをしつつ、一緒に住んでいるのだ。母親のハナコになつき、家族同然に暮らしている。ちなみに、母親からはバリちゃんと呼ばれている。
「おはよう、バリヤード」
「バリバリ」
バリヤードは、右手で手を降ってサトシへ挨拶を返す。
「ピカピ」
「よし、行くぞ!ピカチュウ!」
「ピカァ!」
ピカチュウは、サトシの肩へ飛び乗り、サトシと共にオーキド博士のいる研究所へ向かった。
サトシとピカチュウが向かった先は、丘の上にある巨大な建物だ。屋根は赤色で半円のアーチ状や三角形状があり、巨大な発電用の風車が備えてある。そこは、オーキド研究所だ。
マサラタウンにあるポケットモンスター研究施設で、カントー地方で最も有名なポケモン研究の施設でもある。ここは、ポケモン研究学会では、有名なオーキド博士の研究施設であり、マサラタウンに住むポケモントレーナーを志す子供達へ支援や初心者用のポケモンやポケモン図鑑を渡すことにもなっている。更に、ここではオーキド研究所で登録している多くのポケモントレーナー達がゲットしたポケモン達を預かり、世話をし、時に研究や観察を行うための、自然豊かな広い敷地を保有している。ポケモン数は、既に千体を超えていると言われている。
二人が、玄関の前につくと、少しだけ息を整え、呼び鈴を押した。暫くして、待っているが反応が無かった。
「あれ」
サトシは、再度呼び鈴を押すと、扉の奥から僅かに足跡が聞こえてきた。そして、玄関の扉が開き、一人の男が出迎えた。
「は〜い、お待たせし。あぁ、サトシ、ピカチュウ」
「やぁ、ケンジ」
「ピカピカチュー」
二人を出迎えたのは、ケンジという青年だった。年齢は、サトシより少し年上の10代中盤。かつて、サトシがオレンジ諸島で旅をしている途中で、出会い暫く共に旅をしていた。ポケモンウォッチャーとして、世界中を旅し、様々なポケモンの特徴や能力を観察、研究していた。現在は、ここオーキド研究所でオーキド博士の助手を務めている。
「遅かったな。また、寝坊したのか?」
「ご、ごめん」
二人を研究所に招き入れて玄関を閉めたケンジ。
「もしかして、もう終わったとか?」
「まだ、大丈夫だよ。予定より少し遅れて始まったから」
「そうか、良かった。それで、子供たちは?」
「もう、みんな来ているよ
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