第四章
[8]前話
「そうすればいいんだよ」
「ネット!?」
「ネットにか」
「ネットに書けばいいのかよ」
「ああ、あいつが奥さんに訴えられていることとな」
まずはこのことを話した。
「俺達に何してきたか」
「それを書けばいいのかよ」
「俺達がか」
「そうすればいいのかよ」
「学校の裏サイトとかあの巨大掲示板群とかな」
尚裏サイトの中には某巨大掲示板群のスレッドもかなり含まれるという。
「教師の暴力について扱ってるサイトの掲示板やコメントのところにだよ」
「書いていけばいいんだな」
「あいつが俺達に具体的に何してきたか」
「そうすればいいんだな」
「管理人にメール送ったりラインの中で知り合いに教えてな」
今度はラインの話をした。
「拡散してくれってな」
「言うんだな」
「そうしてあいつの悪事を伝えてか」
「皆に知ってもらうんだな」
「そうなれば祭りになってな」
インターネットの中で騒ぎになるというのだ。
「あいつは余計に追い詰められるぞ」
「じゃあそうするか」
「今まで散々殴られて蹴られてきたしな」
「罵られて馬鹿にされてきたんだ」
「俺達をゴミ扱いした報い受けさせてやる」
「それも何倍返しでな」
彼等は意気込んでだった。
早速インターネットで動き出した、するとすぐにだった。
菅野は家庭内暴力だけでなく校内暴力も知られてだった。
学校にひっきりなしに抗議の電話が来て住所も特定されて自宅に突撃する者も出て来て画像もどんどんネットに出てだった。
仕事を続けられなくなった、そして。
仕事を辞めてかつ裁判で負けて多額の慰謝料を請求されることになってだった。
「今タコ部屋にいるらしいな」
「そこで金稼いでか」
「別れた奥さんへの慰謝料支払ってるんだな」
「そうしてるんだな」
「ああ、ただそこでもな」
そのタコ部屋でもというのだ。
「悪事が伝わっていてな」
「それでか」
「評判悪いんだな」
「そうなんだな」
「誰からも相手にされないでな」
そうしてというのだ。
「滅茶苦茶いじめらてるらしいな」
「俺達を散々いたぶってきてか」
「奥さんもそうしてか」
「それで今度は手前がそうなってるんだな」
「そうなんだな」
「ああ、自業自得だよな」
彼は笑って話した。
「本当に」
「全くだな」
「そのまま地獄に落ちろ」
「暴力ばかり振るいやがって」
「今度は自分が暴力受けろ」
生徒達は口々に言った、そうしてだった。
菅野の末路を喜んだ、やがて風の噂で彼が働けなくなり内臓を売って借金を返したと噂で聞いた。そしてまた喜んだのだった。全ては自業自得だと。
暴力男 完
20022・4・18
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