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報い
第五章
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「くれぐれもです」
「しないことですね」
「若しすればこうなる」
「そうですね」
「そうです、それと私が全てしている訳ではないです」
 如月は四人にこのことも話した。
「私の所属する組織全体で動いていますので」
「それで裁判のことも収めてくれて」
「あの娘のご家族にもお話をしてくれて」
「許してもらえる様にして」
「それでお父さんとお母さんも助けてくれたんですね」
「そうです、それで皆さんは退学になると思いますが」 
 今いる学校をというのだ。
「編入先も紹介させてもらいます」
「そこまでしてくれますか」
「申し訳ありません」
「それじゃあこれからはですね」
「その学校に編入してですね」
「学生生活を送って下さい」
 如月は穏やかな声で話してだった。
 彼女の言う通りに退学処分となった四人に編入先の学校を紹介した、その学校は地方にある全寮制の学校で。
 葵達と同じ様な過去を持つ少年少女達がいた、中には被害者だった者達もいた。彼等はそこで自分の過去と向かい合い。
 通常の学校の授業の他にだった。
 反省をしそこから人間的に成長する日々を送っていた、その中で。
 葵達は日々を過ごし自分達の過去と向かい合いつつだった。
 いじめがどういったものか知っていった、そして。
 ある日学校の行事で校外ボランティアをしている時の休憩時間に話した、四人共ジャージ姿でかなり汚れている。
「若しあの時ね」
「ええ、城崎さんが来てくれなかったら」
「私達ここにこうしていなくて」
「自分と向き合うどころじゃなかったわね」
 四人でボランティアの場所である公園の片隅に座って話をした。
「もうね」
「あのまま自分のしたことで吊し上げられて」
「もうどうしようもなくなって」
「今度は私達がね」
 自殺していたかも知れないというのだ。
「本当にね」
「そうなっていたかも知れないわね」
「お父さんやお母さんも失業したままで」
「家も滅茶苦茶になったままで」
 どうしようもなかったと思うのだった。
「本当にね」
「城崎さんに助けてもらったわ」
「蜘蛛の糸ってあるのね」
「実際にね」 
 今あらためて芥川のこの作品のことを思った。
「悪いことをしても」
「助けてくれる人がいてくれて」
「若しその糸を垂らしてもらったら」
「その時こそ本当に反省しないとね」
 こう思うのだった。
「?陀多みたいなことしたら」
「あの小説の悪人の」
「反省しないで悪いことをしたら」
「本当に終わりね、それに」
 ここで四人共思った。
「若しあの娘が未遂じゃなくて」
「本当に命を落としていたら」
「もうね」
「私達は終わっていたわ」
 このことを思うのだった。
「もうね」
「あの娘が死んでいたら私
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