小さな意志
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している。
こういうのに気づくのは俺じゃなくてネイトの出番だろうがと内心毒づくが今の俺や馬鹿ではこういう構図しか生まれないという事に知っているから、俺は周りに気付かせないように溜息を吐いた。
とりあえず、喜美が見ているから大丈夫だろうと思い、見なかった振りをして再び表示枠の方を注視する事にする。
『ハーイ皆さん! これ! 今唄っていたこの歌、これから末世を掛けた全てのテストに出ます(配点:世界の命運)。じゃあ、皆さん。先生に何か質問はありますかあー?』
そりゃ誰もが質問してーだろうがと内心で呆れるが、その行動は目の前の表示枠に映っている人物が代理となった。
西国無双の名を持ち,"神速"の字名を持ち、そして八大竜王の異名を持つ立花宗茂である。
しかも,宗茂の前には東国無双の本多忠勝がいる。
東西無双が同じ場所に立っている.それだけで少しちっと舌打ちをしたくなる気持ちが多々あるのだが,意地でも表に出すつもりはなかった.
………剣神の業かねぇ………?
どっちにしろどう思うかは自分の勝手だ。
なら,そんな事を考えずに今しかえられない情報を得るべきだろう。だからこそ、表示枠から目も耳も絶対逸らさないと思い、行動に移す。
『元信公……! 一体何のために地脈暴走と三河の消滅を行い、極東を危機に追いやるのですか』
貴方は
『ただ徒に人々を死なすつもりですか……!』
その一言で立花宗茂の性格がどういうのか大体解った気がする。
格好いい男だぜと本心から思い、松平元信の返答に意識を向ける。
『良い質問と良い気迫だね。ならば、先生はその質問に本気で答える事で君への返事とさせてもらおうじゃないか!!」
それはね
『危機って面白いよね?』
普通に聞けば不謹慎すぎる一言だと誰もが思うだろう一言である。
ただでさえ、今年は末世という世界の終りが迫っているのだ。そんな時に危機が面白いだなぞ不謹慎極まれないと言う人間は多いだろうけど
『先生、よく言うよね? 考えることは面白いって。じゃあ、やっぱり、どう考えたって、―――危機って、面白いよね?』
………確かに否定はできねぇな……。
熱田個人としてはその意見は否定できるものではない。
元来の性格か、剣神としての性質なのかは自分でもわからないが、危機に対して挑むという事は恐怖もあるが、それを乗り越える時の達成感などを考えれば面白いと言っても良いだろう。
そこまで考えてこの男が言いたい事が大体推測出来た。
俺が推測出来たのだから文系のシロジロやネシンバラとかも絶対推測出来ただろう。
『危機って言うのはとても面白いものだ───だけど私達にはもっと面白い危機があるよね? それが何だか。解るかな?』
『───意味の解らない問答は止めて
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