第六十八話 午前と午後でその十一
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「選挙を通じてだよ」
「国民が選ぶので」
「だからね」
それ故にというのだ。
「選挙で当選したら」
「どんな人でも政治家になるんですね」
「それが民主政治だよ、だから教科書でもあったけれど」
部長は授業からも話した。
「衆愚政治にもね」
「デマコーヴァですね」
「アテネがそうだったよね」
「古代ギリシアの」
「ああした風になることもね」
それもというのだ。
「あるんだ」
「実際にですね」
「そう、前の政権交代の時なんか」
まさにというのだ。
「衆愚政治だよ」
「そのものですか」
「有権者、国民がマスコミの言うことを鵜呑みにして」
異常とも言える野党贔屓と与党叩きをだ、特にテレビが悪質であったことは部長も知っていることだったがそこまでは言わなかった。
「それでね」
「そのうえで投票して」
「誕生したけれど」
「衆愚政治だったんですね」
「日本は劇的に変わるって言われていて」
それでというのだ。
「本当に劇的に変わったよ」
「悪くですね」
「有能な人達が政権に就いても変わるよ」
劇的にというのだ。
「けれど無能な人達がそうなってもね」
「劇的に変わるんですね」
「そうだよ」
「悪く、ですね」
「そして劇的に悪くなって」
「大変なことになって」
「とんでもないことになったからね」
「それが衆愚政治ですね」
「マスコミの言うこととか鵜呑みにして」
その様にしてというのだ。
「考えないで変な人達に投票sるのがね」
「衆愚政治ですね」
「煽動政治家をデマコーヴァと言って」
そうしてというのだ。
「そうした人達を選ぶのがね」
「衆愚政治ですね」
「そうした風になって」
部長はさらに話した。
「アテネは落ちぶれたからね」
「ただの街になったんですね」
「マケドニアとかローマの下のね」
「そうなったんですね」
「街としては存在していたけれど」
それでもというのだ。
「もうね」
「かつての栄光はですね」
「なかったよ、まあその前からね」
衆愚政治に陥る前からというのだ。
「アテネの人達っておかしくなっていたし」
「あっ、やりたい放題やってましたね」
咲はすぐにこう言った。
「そうでしたね」
「うん、デロス同盟を結んでね」
「ペルシアとの戦争の後で」
「その盟主になって」
「同盟のお金勝手に使い込んだり」
「自分達の為にね」
「他の国に無理矢理言うことを聞かせて」
咲も教科書で得た知識を話した。
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