第六十八話 午前と午後でその九
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「言わなくなったんだ」
「何かもう政策考える頭なくなったのかってね」
「小山さんも思うね」
「はい、もう言ってることが小学生の夏休み前の全校集会の質問レベルですね」
「あのどうでもいいことを聞く」
「一々聞いてたら時間の無駄な」
そうしたというのだ。
「そんなことばかりで」
「だからどんどん支持率が落ちてるんだ」
「そうなっていますね」
「人は見てるし」
それにというのだ。
「以前の姿を覚えているから」
「人の噂は七十五日っていいますけれど」
「それは噂で本当の姿はね」
それはというのだ。
「覚えているよ」
「そういうことですか」
「幾ら何でも酷かったからね、政権に就いていた時は」
「あまりにも無能だったそうで」
「僕達がまだ子供だったけれどね」
その頃のことだったがというのだ。
「その時のこともあるし」
「今の姿もですね」
「以前の失敗から反省してやり直すなら兎も角」
「反省しないで、ですね」
「文句ばかりだとね」
それならというのだ。
「それこそだよ」
「誰も支持しないですね」
「殆どの人はね」
そうなるというのだ。
「ああなったら政治家としてより人としてね」
「どうかですね」
「そうだよ、何も努力をしないで」
そうしてというのだ。
「人の揚げ足取りばかりだとね」
「みっともないですよね」
「人としてね、努力することこそね」
「いいことですね」
「そう、人としてね」
まさにというのだ。
「そこから自分も磨かれるしね」
「勉強でもスポーツでもですね」
「アルバイトでもね、頑張ってね」
そうすることによってというのだ。
「努力したらね」
「自分も磨かれますね」
「そうなるけれど文句とかね」
「揚げ足取りばかりしてると」
「何にもならないよ、そんなことするよりも」
「努力ですね」
「そうだよ、文句や揚げ足取りをするなら」
それならというのだ。
「自分が努力しないとね」
「そうしないと自分がよくならないですね」
「全く努力しないと悪くなるよ」
「かえってですね」
「少しでも努力したら現状維持も出来るけれど」
それでもというのだ。
「何も努力しないとね」
「落ちるんですね」
「文句や揚げ足取りばかりだと」
部長は咲に話した。
「落ちていってね」
「どんどん悪くなりますか」
「誰だってね、王さんなんかは」
王貞治、ホームランの世界記録を持ち十五度のホームラン王をはじめ数多くのタイトルを活躍した偉大な野球人である。
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