第六十八話 午前と午後でその八
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「もう何を今更だよ」
「そうなることですね」
「そうだよ、しかしね」
「しかし?」
「誰がなっても同じって言葉は本当に通じないね」
部長は咲につくづくという口調で述べた。
「野党の女性議員の人見てると思うよ」
「まともな人もいますよね」
野党の女性議員でもとだ、咲は言った。そうしてそのうえで部長に対してこうも言ったのであった。
「そうですよね」
「そりゃいるだろうね」
「そりゃ、ですか」
「野党の女性議員といっても色々だから」
「沢山いますね」
「だからね」
それでというのだ。
「目立つ人がおかしなだけで」
「しかも目立ちたがりで」
「悪目立ちしているだけでね」
それでというのだ。
「まともな人だってね」
「いますよね」
「いる筈だよ」
「そうですよね」
「けれど目立つ人は」
「目立ちたがりで悪目立ちして」
「碌なことをこれでもかと言うから」
だからだというのだ。
「滅茶苦茶ですね」
「目立つんだよ、けれどね」
それでもというのだ。
「中にはね」
「まともな人もですね」
「いる筈だよ」
「何かあまり可能性ない感じですね」
「実はね、いると思っていても」
「少ないですか」
「本当に見る人見る人おかしいから」
野党の女性議員はというのだ。
「何でか皆黒髪ショートだしね」
「あっ、髪の短い人多いですね」
「細かいヘアスタイルは違っていても」
それでもというのだ。
「不思議にだよね」
「髪の毛短い人ばかりですね」
「それで自分が自分がで」
「自己主張ばかり強くて」
「政策とかないからね」
「スキャンダル追及とかばかりで」
そうしたものばかりでというのだ。
「政策一切言わないですからね」
「昔は言ってたらしいよ」
「そうなんですね」
「それが政権にいた時に失敗して」
政権交代は果たしたがその後あまりにも無能であり次の選挙で無惨な敗北を喫したのだ。これもまた歴史である。
「それでね」
「それからはですか」
「もう政策もね」
これもというのだ。
「なくなったんだ」
「それでスキャンダルの追求ばかりになったんですね」
「そうだよ、もう目の前の大変なことを放っておいて」
そちらは男性議員が言ったことだが時間があれば、だった。これを国会の場で堂々と言ったのである。
「ああしてね」
「何か胡散臭い人達が言い出したりこじつけのですね」
「スキャンダルの追求ばかりでね」
そうしたことばかり行ってというのだ。
「それでね」
「政策は、ですね」
「もう一切だよ」
それこそというのだ。
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