第五百九話 歌も歌いつつその十五
[8]前話 [2]次話
「それは去りません」
「洒落になってないですね」
「うん、僕もこれはね」
祐斗も苦笑いで述べた。
「どうしても去ってくれないと思うよ」
「祐斗さんがご覧になられてもですか」
「物凄いマイナスの何かが憑いてる感じがするよ」
実際にというのだ。
「だからね」
「もうこれはだ」
ヴォパンもいささか引いた顔で話した。
「付き合うことだ」
「どうしても去らないからですか」
「君は己の不運と騒動と災厄と付き合ってだ」
「生きることですか」
「それしかない」
「ううん、確かに凄まじいですな」
御成も話に入ってきた。
「智樹殿の一生はおそらくですが」
「ずっとですか」
「毎日何度もです」
一度ではなくというのだ。
「大きな災厄に見舞われます」
「一日一回どころでなくですね」
「何度もです」
御成はまた言った。
「遭います、ですが長生きはです」
「出来ますか」
「はい」
それは大丈夫だというのだ。
「その頑健さではです、ダンプの直撃でも平気ですな」
「いつももっと酷い目に遭ってます」
二等身のまま左手を頭の後ろにやって答えた。
「ダンプどころか」
「病気もないですな」
「ないですね、本当に」
「なら大丈夫です、長生きは出来ますぞ」
「酷い目に遭ってもですね」
「はい、そのことはご安心下さい」
「お金もあるしね」
ニンフはこのことを話した。
「いざとなったら私達が用意するし」
「生きてはいけるんだな」
「そうよ、私もそう思うわ」
「ならいいか」
智樹は本来の等身に戻って述べた。
「生きられるならな」
「あんたはそれでいいのね」
「ああ、それで皆が一緒だとな」
「そこでそう言うのがあんたね、わかったわ」
ニンフは微笑んで述べた。
「何かあったら言いなさいよ」
「宜しくな」
智樹は最後は笑顔で述べた、そうしてだった。
戦士達は歌も踊りも楽しみつつ宴の最後の時を迎えようとしていた、その最後の時にあるものが運ばれてきた。
第五百九話 完
2022・2・22
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ